★[感想]踊る大捜査線(09)~ 湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪

2020年12月20日刑事ドラマ, 感想

湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪

データ

初回放送:1997年03月04日
初回視聴率:16.3%
演出:本広克行
ゲスト
 佐伯五郎(被害者の兄):阿部サダヲ
 武下純子(犯人の不倫相手):安永亜衣
 自殺志願青年:つぶやきシロー
 芸能レポーター:大木凡人
 芸能レポーター:てらだちなつ
 芸能レポーター:奥山英志
 アナウンサー:平松あゆみ
発生した事件
 自殺未遂事件
 主婦撲殺事件

感想

袴田課長の回。主婦撲殺事件発生、原因となった愛人の警護に当たる青島とすみれ。コミカルに進む話の中、愛人を見る真剣な眼差しに気付く青島。それは被害者の兄のもの、署内に潜り込み、隙をついて愛人に襲いかかります。取っ組み合いの中、青島が刺される急展開。でも、最後の最後は袴田課長に全部美味しいところを持っていかれました。

導入部は自殺志願者の説得。つぶやきシローが登場、懐かしい。ボキャブラ天国ってこの頃だっけ?
説得されて、湾岸署から帰るとき、「誰も踊ってないんですね」とつぶやくのは、アドリブでしょうか? 笑えます。

愛人のマンション、マスコミの取材攻勢で大騒ぎ。こうやってまた人が死ぬのかなぁ。まだネットは黎明期、SNSなんてありません。あれば間違いなく炎上案件だな。
愛人を連れ出すために、囮になるすみれが可愛い。テレビグルーから、なんだよ、この女呼ばわりされちゃいます。

高飛車な愛人、武下純子。警察が保護するなんてことあるんでしょうか? ましてや、松花堂弁当なんて。演じているのは安永亜衣。プロゴルファー祈子の主演で有名らしい。・・・知らない、それに別の人に見える。
  

  
雪乃が警察官になることを決意、真下が付きっきりで指導。しかし、後に二人が結婚することになんとは、わかっていて見ても信じられません。

愛人のいることがバレ、その事を詰め寄った妻が、逆に夫に殺されてしまった、というが今回の事件。でもこのふたりは写真ぐらいしか出てきません。代わりに愛人と妻の兄、佐伯五郎が登場。演じているのは阿部サダヲです、若い!

マスコミに紛れ、愛人の保護された湾岸署に現れた兄に、青島は早くから気付いていました。しかし、本店に問い合わせてもなしのつぶて、愛人の保護も解除されます。マンションに戻ろうとする愛人、その前にナイフを持った兄が立ちふさがります。おまえも妹の元へ行け。
 
兄の存在、その危険を知った室井からの電話。署内に鳴り響きます。愛人を守る青島と佐伯五郎の格闘がスローモーションで写し出され、そして、青島が刺されます。署内は騒然、私の目もドラマに釘付けです。

兄はすぐに取り押さえられ、すみれと雪乃が青島の元に。心配するふたりに、あまり痛くないと不思議がる青島。傷口に手をやると、そこにお守りが。青島が交番勤務時代、お婆ちゃんにもらったお守りが守ってくれた。度々出て来てたのは、この伏線だったのか~。ほっとする一同。

鳴り続けていた電話に出る魚住。室井と知り、課長に回そうするのを横から取る青島。殺されるところだった、なぜ佐伯の情報が所轄に降りて来なかったのかと猛然と抗議します。いつもの通り、まぁまぁと間に入る袴田課長。しかし、室井の官僚答弁をじっと聞いていた袴田は

「私の部下の命を何だと思ってんだ」

と怒り、受話器を叩きつけます。驚く一同、驚く私。肩を落とす室井、その横を捜査本部を片付けていく署員の姿。
ちょっとジーンとしてしまいました。

冷静に考えると、正体不明の男をやすやすと愛人に近付けさせる湾岸署の警備とかの方が問題かもしれませんが。
 
最後、青島がいいます。

「残り少ないけど、頑張ろう」

そう、ドラマもあと2回。大きな伏線、和久の事件の回収だけとなりました。私も頑張ろうっと。

蘊蓄

青島俊作と真下正義が訪れた栗の木坂の殺人現場(ロケ地:世田谷区尾山台1丁目の坂道)

 

伏線・たて糸

おばあちゃんのお守り
胸ポケットに入っていたお守りが、佐伯五郎のナイフから青島を守った。
 

参考

踊る大捜査線 – Wikipedia
第九話「湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪」
第9話「湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪」
TV第9話「湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪」 – 窓の向こうに


初出:2020年07月22日、テレビの悪足掻き