★[アニメ]侍ジャイアンツのすべて

アニメ, 番組

● ファンファーレみたいな名前の主人公、番場蛮。アニメ、侍ジャイアンツの情報です。



● 放映期間:1973年10月7日から1974年9月29日
● 放映日時:毎週日曜 19:30~20:00
● 放送局:日本テレビ
● 放送回数:全48話

● 『巨人の星』と同じく東京ムービーが手がけ、
監督も同じく長浜忠夫が担当。
 
 

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【 エピソード 】
● 『巨人の星』と同じ原作者による巨人V9時代の作品。『巨人の星』の終了から約半年後に連載を開始し、アニメ化を前提とした企画であった。当時の『週刊少年ジャンプ』は読売ジャイアンツと独占契約を結んでおり、長島茂雄や王貞治など実在の野球選手が多く登場したことが特徴である。
● 作画を担当した井上コオは、望月三起也のアシスタントだった新人であり、読み切りでデビューはしていたが、本作が初の連載デビューとなる。事実上のヒット作品はこれ1作である。井上のアシスタントをしていた人物が車田正美である。
● 「ハイジャンプ魔球」、「大回転魔球」など、実際の野球ルールではボークとなるような荒唐無稽な魔球が多かった。
● 当初の監督候補には、当時東京ムービー傘下のAプロダクションに所属していた高畑勲が挙がっており、実際に監督就任の打診があったが、高畑は『アルプスの少女ハイジ』を監督することになり退社、宮崎駿らは1話の原画を描いた後に高畑の後を追った。
● キャラクターデザインおよび作画監督を務めた大塚康生は、演出方針を巡って長浜監督と対立し、途中降板。以降、名義上は作画監督のままだったが、実際の作業は各話の担当に任せる形になったという。






1973年10月07日【001】ほえろ!バンババン
1973年10月14日【002】殺人ノーコンざる野球!
1973年10月21日【003】でっかい奴は嫌いだぜ!
1973年10月28日【004】おれの背番号は〝死〟だ!
1973年11月04日【005】男は地獄で歌うもの
1973年11月11日【006】待ったぜ!ケンカ野球
1973年11月18日【007】死球台風吹く!
1973年11月25日【008】誰も打たなきゃ俺が打つ!
1973年12月02日【009】マウンドの報酬は苦いぜ!
1973年12月09日【010】多摩の川風・地獄風
1973年12月16日【011】勝負!一本づり投法
1973年12月23日【012】大勝負!川上対バンババーン
1973年12月30日【013】嵐の中のタイゲーム

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1974年01月06日【014】殺生河原の決闘
1974年01月13日【015】飛騨の怪童 凄い奴
1974年01月20日【016】傷だらけのノーコン改良兵器
1974年01月27日【017】怒涛の海の対決
1974年02月03日【018】嵐に投げろ侍ガッツ
1974年02月10日【019】インディアン魂対侍魂
1974年02月17日【020】V9へのスタートライン
1974年02月24日【021】出たぞ!ハイジャンプ魔球
1974年03月03日【022】怒涛の完全試合宣言
1974年03月10日【023】死闘!ハイジャンプ魔球対巨砲
1974年03月17日【024】新魔球のヒントをつかめ!
1974年03月24日【025】決戦!宿敵大砲との勝負
1974年03月31日【026】大砲万作の危機

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1974年04月07日【027】狼酋長現わる!
1974年04月14日【028】対決!魔球対スクリュー打法
1974年04月21日【029】渦巻く恐怖の新魔球
1974年04月28日【030】復讐の大回転魔球
1974年05月05日【031】V9にむかって浮上せよ!
1974年05月12日【032】危うし!大回転魔球
1974年05月19日【033】涙の逆さ吊り打法
1974年05月26日【034】命がけの極秘特訓
1974年06月02日【035】大回転魔球最後の日!
1974年06月09日【036】必殺の新魔球誕生
1974年06月16日【037】怒りに燃えた分身魔球
1974年06月23日【038】大砲・運命の一打
1974年06月30日【039】輝け!苦闘のV9

 
1974年07月07日【040】壮烈!日本シリーズ(秘)作戦
1974年07月14日【041】復讐!雨中の日本シリーズ
1974年07月28日【042】爆発!長島流喧嘩野球
1974年08月04日【043】決戦・日本一をめざせ!
1974年08月25日【044】大リーガーの凄い奴
1974年09月01日【045】大決戦・日米ワールドシリーズ
1974年09月15日【046】世界に輝く侍ジャイアンツ




● 「石橋を叩いて渡る」川上野球。大量得点差でもバンドでランナーを進めるその作戦に、球場のファンからはつまらん野球だと罵声を浴びる。
「こんなことをせずにも勝てるサムライがほしい・・。」そう長島にもらす川上。それを聞いていた八幡は一人の男の名を上げる。「番場蛮(バンババン)」、彼こそまことのサムライです。
地元の草野球。大リーガーまがいの大きなフォームで打席に立つ男。やたら賑やかだ。顔面にデッドボールを受けても瞬き1つせず、球のゆくえを追う男。「まさにサムライだ」唸る川上。デッドボールの判定に「当たっちゃいねぇ」と審判に凄み、再び打席へ。そして豪快なホームラン。大声で歌いながらダイヤモンドを練り歩く番場蛮。しかし川上監督の入団の誘いに、きっぱりNO。「バカ強い、威張り腐った巨人軍が嫌いだ!」と斬り捨てます。
摑みはOK。引き込まれる話運びがうまいです。
● 原作は梶原一騎、アニメ化は東京ムービー。そしてプロ野球巨人軍を舞台にしているところは「巨人の星」と同じです。でもその設定は対照的、これは意識してやっているとしか思えません。
真面目に野球道を極めようとする星飛雄馬、それに対し豪放磊落、感情むき出し、無鉄砲な番場蛮。かたや父子家庭、かたや母子家庭。姉がいるから、妹がいる。子供の頃から巨人軍が憧れに、ふんぞり返った巨人軍が大嫌い。ピッチャー一筋に対しマルチプレーヤー。一方が重い劇画調、軽い漫画調。貯めて貯めて次回へ、驚くほどスピーディーな展開・・・。
ただ登場するライバルは同じようなパターン。金持ちのキザ男(花形満)は眉月光。兄弟の多い太った田舎モノ(左門豊作)は大砲万作。外人(オズマ)はウルフ・チーフ。それだけキャラ配置が完成されていたということか。
● 登場する魔球は・・・
ハイジャンプ魔球:マウンド上で高く飛び上がり、通常ではありえない角度で速球を投げ込む。
大回転魔球:独楽のように回転、その勢いで球速を増し、またバッターは球がいつくるかわからない。
分身魔球:空手で鍛えた握力でボールを変形、その状態で投げることにより、ボールがいくつも分裂して見える。
子供が考えそうな魔球ですが(もっとも巨人の星のも同じですが)、そこは実写と違うアニメの魔力。本当でできるように見せる演出はそれだけでかっこいい!!これは子供はイチコロです。
● 美波理香、ヒロインが登場するのも大きな違い。全編で番場に発破をかけます。当時硬派なイメージのマガジン、今も変わらないジャンプとの違いの表れか。どこかで聞いたことがあると思ったら「ど根性ガエル」のヨシ子先生でした。顔は不二子みたいだけど。
● 最終回、大リーガー、ジャックスとの対決。魔球をことごとく簡単に封じられた蛮。亡き父を思い、まだ投げていない球があることに気が付きます。なんとハイジャンプしながら、大回転で、分身魔球を投げるというもの。「ミラクルボール」と取り乱すジャックス。八幡はその球を身をていして受けます。
原作では魔球の投げ過ぎでマウンド上で過労死する番場蛮ですが、アニメではジャックスを倒しハッピーエンドとなりました。
当時、ミラクルボールが本当に投げられると信じた人はいたかもしれないが、日本人のピッチャーが大リーグで活躍するということをイメージできた人はいないだろうなぁ。




● 番場蛮 / 富山敬
● 八幡太郎平 / 納谷六朗
● 美波理香 / 武藤礼子
● 番場ユキ / 吉田理保子
● 番場キク / 金子亜矢子
● 眉月光 / 井上真樹夫
● 大砲万作 / 西尾徳
● ウルフ・チーフ / 桑原たけし
● ロジー・ジャックス / 細井重之
● 川上哲治 / 西田昭市
● 長島茂雄 / 山田俊司
● 王貞治 / 石森達幸
● 金田正一 / 加茂嘉久
● 野村克也 / 島田彰
● 実況アナウンサー / 作間功




● 原作 / 梶原一騎、井上コオ
● 企画 / 佐野寿七
● キャラクターデザイン・作画監督 / 大塚康生
● 美術監督 / 小林七郎
● 撮影監督 / 若菜章夫、大和田亨
● 録音監督 / 千葉耕市
● 音楽 / 菊池俊輔
● 編集 / 中静達治 → 井上和夫
● 音響効果 / 片岡陽三
● 協力 / 週刊少年ジャンプ、東京読売巨人軍
● 演出 / 長浜忠夫
● 作画プロダクション / Aプロダクション、東京ムービー社内班、マッドハウス、動画工房、スタジオメイツ、スタジオジュニオ
● 背景 / 小林プロダクション
● 録音技術 / 星野敏昭
● 俳優担当 / 千田啓子
● 録音進行 / 中田明
● 制作協力 / Aプロダクション、映音、東京アニメーションフィルム、東京現像所
● 制作 / よみうりテレビ、東京ムービー(現在はよみうりテレビの権利が失効したため、製作・著作キョクイチ東京ムービー→トムス・エンタテインメントに変更されている)





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初出:2016年01月10日、テレビの悪足掻き