★[人形劇]Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀のすべて(感想追加)

人形劇

日本・台湾共同制作によるテレビ人形劇。Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀の情報です。
:追加部分)


エピソード

台湾の伝統ある人形劇・布袋劇を現代的な感覚でアレンジした霹靂布袋劇をベースにしている。
2014年2月、脚本家・虚淵玄が「Fate/Zero」台湾版の出版に伴うサイン会で台湾に赴いた際、台湾版の出版社尖端社のスタッフによって、会場付近で開催されていた霹靂布袋劇の展覧イベントへ案内され、強烈な刺激を受ける。これが日本では一部にしか知られていないことを知った虚淵は「もったいない」と感じ、なんとか日本に紹介できないかと、各方面へ働きかけたのがきっかけとなっている。その結果、最終的には原案・脚本を虚淵、キャラクターデザインを彼の所属会社・ニトロプラスの社員や関係の深いクリエイターたちが手がけ、人形の実制作・操演を霹靂布袋劇の本家・「霹靂國際多媒體股份有限公司」(以下、霹靂〈ピーリー〉社)が行う「日台合同映像作品」として、世に出ることとなった。
内容は、古代中華・中世日本的世界観をベースにしたオリエンタル色の強い「武侠ファンタジー」作品となっている。
虚淵の脚本で講談社の『週刊モーニング』にて2016年7月に佐久間結衣によりコミカライズされた他、サイドストーリーが秋田書店の『チャンピオンクロス』にて2016年9月に霜月かいりによりコミカライズがされた。2017年4月にはニトロプラスブックスにて、脚本・虚淵玄が監修した、TVシリーズ第一期の前日譚にあたる殺無生編と刑亥編からなる小説「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 外伝」が発売された。
最終回及び公式HPにて続編の制作が発表され、2017年12月2日より、TVシリーズ第一期の前日譚と後日譚を描いた劇場版「Thunderbolt Fantasy 生死一劍」が公開された。
宝塚歌劇団により、2018年8月から星組台湾公演「異次元武侠ミュージカル『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』」として舞台化。
TVシリーズ第二期『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 2』が2018年10月から放送開始。


データ


放映期間:2016年7月8日 – 9月30日
放映時間:金曜 23:00 – 23:30
放送局:TOKYO MX

放映期間:2016年7月8日 – 9月30日
放映時間:金曜 23:30 -土曜 0:00
放送局:BS11

放映期間:2016年7月9日 – 10月1日
放映時間:土曜 0:00 – 0:30(金曜深夜)
放送局:AT-X

放送回数:全13話


原作・原案: 虚淵玄
 


感想


dアニメを見ていたら、気になる作品が、これは・・・数年前にYoutubeで見た台湾の人形劇!?

いままでの人形劇とはレベルが違うと紹介されてたそれは確かに人形が違う、カメラワークが違う、そして走る、飛ぶ、爆発する!? その時は日本語版がなく、数話しか観れませんでしたが、ついに日本語化されたのか。早速全話見てみました。

玄鬼宗(ゲンキシュウ)の追手から逃げる兄妹、丹衡(タンコウ)と丹翡(タンヒ)。奴らの狙いは聖剣「天刑劍(テンギョウケン)」。追い詰められた丹衡は敵を蹴散らすが、突如現れた頭目、蔑天骸(ベツテンガイ)に殺されてしまう。
兄の犠牲により助かった丹翡は、崖から身を投げる。
・・・確かに普通の人形劇と違う。丹翡が落下しながら流す涙にそう感じました。

その頃。雨の中、山道を急ぐ浪人が一人。通りすがりの石仏に目をやる。誰が置いたのか、石仏に掛かる傘。これは上々と手を伸ばした時、それを制する声が。

「そこな旅の人、まさかその傘を奪うつもりじゃあるまいな」
「こいつはあんたの傘か?」
「いいや、誰か雨ざらしの御仏を憐れんで、置いていったのだろう。つまりは供え物だ」

この二人がこの物語の主人公、殤不患(ショウフカン)と凜雪鴉(リンセツア)。髪の毛サラサラ、ちょっとボーイズラブ系なんじゃないかというオシャレな人形。絵と違って豊かな表情はありませんが、そこは実物(リアル)。くちびるとか艶めかしいです。

殤不患は凜雪鴉に、これは石仏の傘の借りだと、次に会った困っているものを助ける約束をさせられます。そしてすれ違ったのが丹翡だったと、物語は進みます。玄鬼宗に囲まれる丹翡、玄鬼宗を手玉に取る殤不患。なかなか面白い。

アクションシーンが派手。人形が空中で3回転したりします。剣は文字通り閃光を放ち、空を飛びます。バックで躍動する音楽、ハリウッド映画でも見ている感じです。

むかしNHKで三国志が人形劇になった時、「コンピュータ制御による今までにない人形劇」と宣伝していました。でも実際に見てみると、数列に並んだ馬が走るときに、出る足が全部左右同時。これなら足を紐で結んで引っ張ればいいじゃんと苦笑したことを覚えています。

それに比べたら雲泥の差。台湾人形劇、恐るべしです。後で撮影風景を本当に人形を宙に投げ、三回転させてました。人を感動させるのはテクノロジーではなく、アイデアだなぁ。

かつてこの世を魔人たちから救った神誨魔械(しんかいまかい)。そのひとつ「天刑劍」は余りに危険なため封印、丹翡たち護印師(ごいんし)に守られていた。
今、その剣と柄は蔑天骸の手に。丹翡の持つ鍔(つば)まで奪われれば、封印が解かれ、この世は再び・・・。凜雪鴉、殤不患、丹翡の三人は玄鬼宗の集う魔脊山(ませきざん)の頂上、七罪塔(しちざいとう)へと向かいます。
その道は険しく、待ち構えるのは3つの関門。凜雪鴉は知己(チキ)に連絡を取るが、集まってくるのはみな彼を恨むものばかり。
(^^;
弓の名手・狩雲霄(シュウンショウ)、その舎弟・捲殘雲(ケンサンウン)。死霊術の達人・刑亥(ケイガイ)、悪名高い殺し屋・殺無生(セツムショウ)。みんな名前が難しい!! 使われてる漢字が旧字体? 読むのも難しいですが、別に通り名があって、さらに混乱します。
二人の主人公も、凜雪鴉は通り名が掠風竊塵(リョウフウセツジン、実は大怪盗)。でもこの話の中では鬼鳥(キチョウ)と名乗ってるし、殤不患にも終盤、刃無鋒(ジンムホウ)という通り名が付きます。何回か見ないと、誰が誰だかわかりません。

話の展開は日本のアニメ風。と思っていたら原案・脚本・総監修は虚淵玄(うろぶちげん)という日本の方でした。魔法少女まどか☆マギカとかの脚本を書いている売れっ子、そうだったのね。もっと台湾の掟破りの展開を期待していたのですが、ちょっと残念。

つづく



サブタイトル

 

第一話 雨傘の義理
第二話 襲来!玄鬼宗
第三話 夜魔の森の女
第四話 迴靈笛(かいれいてき)のゆくえ
第五話 剣鬼、殺無生
第六話 七人同舟
第七話 魔脊山(ませきざん)
第八話 掠風竊塵(リョウフウセツジン)
第九話 剣の神髄
第十話 盗賊の矜恃
第十一話 誇り高き命
第十二話 切れざる刃
最終話 新たなる使命


キャスト


凜雪鴉(リンセツア / Lǐn Xuě Yā / リン・シュエヤー)
 声 – 鳥海浩輔 / 演 – 紅ゆずる
殤不患(ショウフカン / Shāng Bù Huàn / シャン・ブーファン)
 声 – 諏訪部順一 / 演 – 七海ひろき
丹翡(タンヒ / Dān Fěi / ダン・フェイ)
 声 – 中原麻衣 / 演 – 綺咲愛里
狩雲霄(シュウンショウ / Shòu Yún Xiāo / ショウ・ユンシァオ)
 声 – 小山力也 / 演 – 輝咲玲央
捲殘雲(ケンサンウン / Juǎn Cán Yún / ジュエン・ツァンユン)
 声 – 鈴村健一 / 演 – 礼真琴
刑亥(ケイガイ / Xíng Hài / シン・ハイ)
 声 – 大原さやか / 演 – 夢妃杏瑠
殺無生(セツムショウ / Shā Wú Shēng / シャ・ウーション)
 声 – 檜山修之 / 演 – 麻央侑希
蔑天骸(ベツテンガイ / Miè Tiān Hái / ミエ・ティエンハイ)
 声 – 関智一 / 演 – 天寿光希
殘凶(ザンキョウ / Cán Xiōng / ツァン・シォン)
 声 – 安元洋貴 / 演 – 大輝真琴
獵魅(リョウミ / Liè Mèi / リエ・メイ)
 声 – 戸松遥 / 演 – 有沙瞳


スタッフ

原作・制作 – Thunderbolt Fantasy Project
原案・脚本・総監修 – 虚淵玄
操演・撮影 – 霹靂國際多媒體股份有限公司
キャラクターデザイン – ニトロプラス
 一・二期共通 – 三杜シノヴ、源覚 一期 – Niθ、中央東口、二期より – なまにくATK
武器デザイン – 霹靂國際多媒體股份有限公司、石渡マコト
造形アドバイザー – グッドスマイルカンパニー
音楽 – 澤野弘之、和田貴史(二期より)
音楽プロデューサー – 堀口泰史
音楽制作 – アニプレックス
美術監督 – 林芷蔚
音響監督 – 岩浪美和
題字 – 書家 岡西佑奈(劇場版「ThunderboltFantasy 生死一劍」、「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2」)





2稿:2018年11月16日、テレビの悪足掻き 感想追加
初出:2018年11月01日、テレビの悪足掻き