★[探偵ドラマ]シリーズ江戸川乱歩短編集 1925年の明智小五郎のすべて

● そら、君はもうちゃーんと自首する決心をしているのだからね。探偵ドラマ、シリーズ江戸川乱歩短編集 1925年の明智小五郎の情報です。




● 放映期間:2016年1月11日、2016年1月23日、2016年1月24日
● 放映日時:22:30~23:00、23:20~23:50、23:20~23:50
● 放送局:BSプレミアム
● 放送回数:全3話

満島ひかりが明智小五郎に挑戦。「D坂の殺人事件」「心理試験」「屋根裏の散歩者」の3編。

欧陽菲菲 ベスト10
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● 今度は何をしてくれるのか? 満島ひかりを見たくて観てみました。
「 シリーズ江戸川乱歩短編集 1925年の明智小五郎 」
なんと今回は明智小五郎役。乱歩の初期の傑作から、「D坂の殺人事件」「心理試験」「屋根裏の散歩者」の3編。心理試験? 知らないなぁ・・・。D坂も屋根裏も読んだはずなのに、結末が思い出せない。何度となくドラマ化、映画化され、その度にいろいろ弄られているので、どれがどれだか。その点今回は原作を忠実に再現したとのこと。期待できます。

● まずは「D坂の殺人事件」。明智小五郎、初登場となる作品です。大正時代の千駄木辺りをミニチュアで再現、端役はブリキの玩具やジオラマ人形が務めます。
ノスタルジーはあっても、ちょっと不気味さが足りないかと思っていたら、大猿や大蛇が長屋の上から覗いてたりしてシュールです。

「私」が語る物語。古本屋の細君が殺されているのを発見した「私」は、やがて共に現場にいた妙な男、明智小五郎が犯人であると確信する。満島ひかりが巧いのか、原作の為せる技か、90年も前の話なのに先が読めません。満島ひかりの立小便にも驚きました。
(^^;

紳士なイメージだった明智小五郎ですが、頭はボサボサ。髪を掻き毟る姿は金田一耕助のよう。神田伯龍って誰? すぐググれるのは便利な世の中ですが、いきなり現実がわかるというのも味気ないものです。初登場というチャンスを逃さず、犯人と思わせる展開が巧い。真犯人を隠すのにも成功しています。

昔の日本は隙間だらけ。ポオやドイルのミステリーに出てくるような密室は、日本には存在しないと言われてたとか。鍵のかからない密室って発想がさすがです。それに矛盾する目撃者の証言とか、最近のドラマにはないなぁ。新鮮に感じました。

 

● 続いて「心理試験」。貧乏学生が金持ちの未亡人を殺し、金を奪う話。・・・ドストエフスキーか
(ーー;
バックに流れる昭和歌謡、愛の追跡(欧陽菲菲)、どうぞそのまま(丸山圭子)が刺激的。

怜悧な学生、蕗屋(ふきや)清一郎役は菅田将暉。金を半分だけ盗んだり、盗んだ金を落し物として警察に届けたり、小技を使います。大正時代は小説の中にしかいなかったろうこういう人が、いまや大勢街の中、ネットの中。乱歩はこうなることを予想していたんだろうか?
殺される未亡人役は嶋田久作 。凄いキャスティング。化粧姿が怖いです。

● 警察は蕗屋を召喚、心理試験(嘘発見器みたいなもの)にかけます。予め予期していた蕗屋は十分な訓練後に被験。しかし小五郎の罠にはまり、あえなく逮捕となります。最後蕗屋が絶叫するシーンが印象的(ここは原作にない)、デスノートを思い出しました。それに合わせて絶叫する小五郎はもっと印象的。最後は刑事(田中要次 )まで怒鳴りだし・・・、五月蝿いなぁ。
小五郎が犯人と話すとき、中国のチンピラみたいな姿なのも謎。
(^^;

 

● 屋根裏の散歩者は超有名。どう見せるかと思いきや、犯人に柔道家の篠原真一を持ってきました。普通の刺激には物足りなくなって、長屋の屋根裏を歩き始める男、郷田三郎役。住民達のプライバシーを覗き、悦に入ります。ついには気に入らない男の口に、毒をたらし・・。大正時代の屋根裏、こんな大男が乗ったら崩れそうですが。
(==;

一方、明智は黒服にサラサラボブヘア。問い詰める時、郷田の背中に乗ったり、肩車になったり、でんぐり返ったり。・・郷田、羨ましい。
(*^へ^*)

明智が可愛いのは番組的に成功なのか、失敗なのか。明智の台詞

「 なぜって、そら、君はもうちゃーんと自首する決心をしているのだからね 」

ちょっと変えれば決め台詞に使えそうです。

満島ひかり「aura」ver.2.1
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● もっと見た~い!! それが一番の感想でう。タイトルにシリーズと付いているのに3話だけではもったいない。1926年の明智、1927年の明智・・、と続けば面白いのに。

● ボサボサ頭の明智、チンピラな明智、サラサラボブの明智。明智のキャラが大きく変わるので、どんな明智にするか迷っているような満島ひかり。視聴者を飽きさせないためだから、これでもいいのかも。

● 物足りなかったので原作も読むことに。乱歩の作品は最近青空文庫でも読めるようになり、ただいま増殖中。D坂と心理試験がありました。D坂を読んでみましたが、確かに原作に忠実に再現しているようです。
それに大正言葉ってイカしています。冷し珈琲、すすってみたい。クレップシャツって何!? アルパカって昔からあったんだ。・・・自動電話(ドラマでは公衆電話と言っていた)。探偵する。残虐色情者。・・・どの言葉も味がある。
(^^;
そろそろみんな昭和に飽きてきたようだから、これから大正ブームがくるかも。






<主演>
満島ひかり

● 2016年1月11日 第1話 D坂の殺人事件
<出演者>
松永天馬(アーバンギャルド)/ 中村中 / 山中崇 / 津田寛治 / 末吉くんほか

● 2016年1月23日 第2話 心理試験
<出演者>
菅田将暉 / 嶋田久作 / 田中要次 / 大水洋介 / 水間ロン / 佐藤佐吉ほか

● 2016年1月24日 第3話 屋根裏の散歩者
<出演者>
篠原信一 / 村杉蝉之介ほか


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菅田将暉アーティストブック20+1(セブンネット限定特典付き)
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DVDの販売予定はありません。



 

初出:2016年04月09日、テレビの悪足掻き