★【特命リサーチ200Xを検証する】Report No.005 水晶ドクロ
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◆ 特命リサーチ200X、水晶ドクロのリサーチ報告
（1999年04月11日放送「水晶ドクロの謎を終え！」より）
水晶ドクロのリサーチ報告の要旨
【報告02】水晶ドクロは、マヤ文明の遺物と言われ、空から降りてきた人々によって、もたらされたと信じられている。
【報告03】水晶ドクロには不思議な力があると言われ、神官が神の声を聞くのに使ったり、病気の治療に使用されたと言われる。
【報告04】水晶ドクロは全部で13個あり、これらが再び１ヵ所に集結した時、宇宙の謎が暴かれ、人類を救うと伝えられている。
【報告05】伝説の水晶ドクロと言われているものが、いくつか発見されている。
【報告06】大英博物館の水晶ドクロは、透明で水晶の中に多くの気泡がある。
【報告07】大英博物館の水晶ドクロは、大博物館が1898年にニューヨークのティファニーから購入した。スペイン人の兵士がメキシコで発見、持ち帰ったものとされている。
【報告08】大英博物館の水晶ドクロは、ドクロの形、水晶でできていることから、マヤ文明のものとされている。
【報告09】スミソニアン博物館の水晶ドクロは、他のものより大型で、白く濁っている。
【報告10】スミソニアン博物館の水晶ドクロは、1885年頃、アメリカの歴史研究家リチャード・オルボーンが寄贈した。ある日突然彼の家に送られてきたもので、送り主は謎の自殺を遂げている。
【報告11】スミソニアン博物館の水晶ドクロは、ドクロの形、水晶でできていることから、マヤ文明のものとされている。
【報告12】ヘッジスの水晶ドクロは、人間の頭蓋骨を極めてリアルに再現している。あごの部分が取り外せる。
【報告13】ヘッジスの水晶ドクロは、1927年、マヤのルバンタン遺跡から探検家のフレデリック・ミッチェル・ヘッジスが発見。現在は娘のアンナ・ヘッジスが所持している。
【報告14】マヤ文明の遺跡から出土した工具は、石器や動物の骨から作られたもののみのため、水晶ドクロを作ることは難しい。このため水晶ドクロはオーパーツの１つに数えられている。
【報告15】水晶は硬度７。ダイヤモンド（硬度10）、ルビー（硬度9）、サファイヤ（硬度9）、トパーズ（硬度８）に次いで硬い。石器での加工は難しい。
【報告16】現代の技術でも水晶ドクロを作るのは難しく、最低でも約１年かかるといわれている。
【報告17】20世紀に入り、水晶ドクロが本当にマヤ文明のものか、作成年代はいつかが、何度も調べられたが、確定することはできなかった。水晶は酸素年代測定法ができないため。
【報告18】英博物館の水晶ドクロは、使用具分析（マーガレット・サックス博士）により、回転力を応用した工具が使われていることがわかった。その技術が中南米に伝わったのは16世紀、マヤ文明が滅んだあとであった。つまり、大英博物館の水晶ドクロはマヤ文明のものではない。
【報告19】スミソニアン博物館の水晶ドクロは、使用具分析（マーガレット・サックス博士）により、回転力を応用した工具が使われていることがわかった。その技術が中南米に伝わったのは16世紀、マヤ文明が滅んだあとであった。つまり、スミソニアン博物館の水晶ドクロはマヤ文明のものではない。
【報告20】ヘッジスの水晶ドクロは、ヒューレット・パッカード社が調査を行っていたことが判明。その結果によると、現代の加工具の傷跡は全くなかった。
【報告21】ヘッジスの水晶ドクロに肉付け、モンタージュを作成すると、鼻の部分が比較的大きく、下顎が丸みを帯びたものになり、これは古代マヤ人の特徴に合致している。
【報告22】水晶伝統工芸師によると、回転式の機械を使わずに、水晶をヘッジスのドクロレベルに加工することは不可能に近いという。
【報告23】水晶伝統工芸師によると、回転式の機械を使わず、砂と水を使って作ることもできるが、膨大な時間（300年）がかかる。
【報告24】1932年、モンテアルバン遺跡から水晶のゴブレットが発見された。これは人間の手で加工されたものであり、時間をかければ、人手による水晶の加工も可能であることを示している。
【報告25】古代マヤ人は、西暦2012年、人類の文明周期は大きな区切りを迎えると予言している。
【報告26】新たな情報が入り次第、追って報告する。
水晶ドクロのリサーチ報告のまとめ
【まとめ02】ヘッジスの水晶ドクロは、回転力を応用した工具が使われていないため、マヤ文明の遺物の可能性が高い。ただし、長い時間をかければ、砂と水でも水晶を加工できるので、オーパーツとは限らない。
◆ 幻解！超常ファイルとの比較による検証
（2020年9月28日放送「クリスタル・スカルの謎」より）
幻解！超常ファイルの要旨と200x年の要旨との比較検証
「200x…」の報告01、報告02と矛盾なし。
クリスタル・スカルの１つには、イギリスの大英博物館のブリティッシュ・スカルがある。
「200x…」の 報告06、報告07、報告08と矛盾なし。
クリスタル・スカルの１つには、フランスのケ ブランリー博物館のパリ・スカルがある。
「200x…」の報告にはなし。
クリスタル・スカルの１つには、スカルの頂点と言われるヘッジス・スカルがある。
「200x…」の報告12、報告13と矛盾なし。
世界中に散る13個のスカルを１つに集めると、いつか訪れる地球滅亡から人類を救済できるという。
「200x…」の報告04とニアリーイコール。
シアトルの郊外の閑静な住宅街で、毎月13日の夜、スカルの信奉者たちがスカルの前で瞑想を行っている。
「200x…」の報告にはなし。
ヘッジス・スカルは現在、インディアナ州に住むビル・ホーマンさんが所持している。
「200x…」の報告にはなし。
ヘッジス・スカルの大きさは、成人女性のそれとほぼ同じ。重さ5.2Kg、下顎は人と同じように動く。歯・鼻・目の窪みなどは、解剖学的に正確に作られている。
「200x…」の報告にはなし。
前の持ち主、アンナ・ヘッジスは、ヘッジス・スカルを自らが、古代マヤ遺跡で発掘したと証言している。
「200x…」の報告13とニアリーイコール
1924年、16歳であったアンナは冒険家の父フレデリック・ミッチェル・ヘッジスとホンジェラスのマヤ遺跡を訪れた。朽ち果てた遺跡の中に光が漏れる穴を見つけたアンナは穴を降り、そこでクリスタル・スカルを手に入れた。
「200x…」の報告にはなし。
1950年代、ヘッジス親子はヘッジス・スカルを世間に発表。古代文明の奇跡として知られるようになった。
「200x…」の報告にはなし。
1970年、水晶を電子部品として扱う研究機関（ヒューレット・パッカード？）は、ヘッジス・スカルを分析。頭蓋骨と顎は１つの水晶を切り分けたものとわかった。また、スカルの表面には道具で加工した傷跡はなかった。
「200x…」の報告20と矛盾なし
研究者は、昔ながらの（回転力を応用してない、砂や水を使った）方法で行った場合、スカルの製作には300年を要する。
「200x…」の報告23と一致。一致し過ぎ！？
神秘のヘッジス・スカルはアメリカ・ヨーロッパからの取材が殺到。アンナはそれに応え、自分が古代マヤ遺跡で発見したと語った。
「200x…」の報告にはなし。
ビル・ホーマンは、ヘッジス・スカルは水晶の石目に逆らって彫られていると話した。
「200x…」の報告にはなし。
ビル・ホーマンは、ヘッジス・スカルの製作には無重力状態が必要と話した。
「200x…」の報告にはなし。
ヘッジス・スカルは、他のスカルと合わせ、オーパーツと呼ばれるようになった。
「200x…」の報告01と矛盾なし。
2008年、スミソニアン博物館でヘッジス・スカルの調査が行われた。新たに走査電子顕微鏡での分析を実施。ヘッジス・スカルがダイヤモンド・」コーティングの研磨機械により制作されたことが判明した。同じころ、ブリティッシュ・スカル、パリ・スカルも分析が行われ、同様の結果となった。
「200x…」の報告にはなし。。
1943年10月15日のオークション（サザビー）のカタログに、ヘッジス・スカルが載っていることが判明。競り落としたのはミッチェル・ヘッジス、アンナの父親だった。1924年、アンナがマヤ遺跡でスカルを発見したという話に、明らかに矛盾している。
「200x…」の報告にはなし。
30年に渡り、ヘッジス・スカルを研究してきたジョー・ニッケルは、全ての問題の始まりはアンナの証言にあると語る。アンナはヘッジス・スカルを発見してないし、マヤ遺跡に行ってさえいない。その時期調査を行っていた学者たちの写真に、アンナもスカルも写っていない。
「200x…」の報告にはなし。
スミソニアン博物館が３つのスカルの取引記録を調べたところ、ひとりの男にたどり着いた。古美術商、ユージン・ボバン。ボバンはパリの彼の店で、メキシコの古美術品を扱っており、偽造品を本物に混ぜて売っていた。クリスタル・スカルもそのひとつと考えられる。
「200x…」の報告にはなし。
ボバンはクリスタル・スカルをどこから手に入れたのか。つながりをたどると、ドイツのイーダー・オーバーシュタインにたどり着く。街に詳しい宝石加工職人、ミヒャエル・ポイスターによると、この街は技術が確かなうえに、秘密が守られる場所だと話した。
「200x…」の報告にはなし。
検証結果、疑問点、残件
古代マヤ人に水晶ドクロをもたらいした「空から降りてきた人々」が「回転力を応用した工具」の知識を持っていて、それを使って水晶ドクロを作ったとすれば、やっぱり水晶ドクロはオーパーツだと思う。ヘッジス・スカルはアンナの嘘がバレているので、偽造品だと思うが。
マーガレット・サックス博士が行った使用具分析が、ヘッジス・スカルに対しても行われたがわからない。結果は他と同様と思われますが気になる。
ビル・ホーマンさんの言う、水晶の加工に無重力が必要の意味がわからない。無重力になると何か変わるのだろうか・・・。
◆ Wikipediaとの比較による検証
（2022年09月04日時点「水晶髑髏」より）
Wikipediaの要旨と200x年の要旨との検証
水晶髑髏（すいしょうどくろ）は、考古遺物として発見されたとされる水晶で作られた人間の頭蓋骨模型。クリスタル・スカル（Crystal skull）とも。（水晶髑髏 – Wikipedia）
「200x…」の報告01と矛盾なし。
現在、十数個が確認されている。信奉者はマヤ文明やアステカ文明、インカ帝国といった中南米の考古遺物であり、当時の技術水準から考えてあまりにも精巧に造られているオーパーツと主張している。（水晶髑髏 – Wikipedia）
「200x…」の報告02と一部合致。
一般にはイギリス人のF・A・ミッチェル＝ヘッジス（英語版）が1927年にイギリス領ホンジュラス (現ベリーズ)南部の古典期の遺跡ルバアントゥンで発見したとされるものを指すことが多い。ミッチェルの養女アンナの17歳の誕生日に発見され、彼らが遺跡の調査を中断して水晶髑髏を私蔵したため、様々な憶測を呼んだ。このヘッジスの水晶髑髏（ヘッジス・スカル、運命の髑髏などとも呼ばれる）は実物大で、解剖学的にみても精緻に造られている。（水晶髑髏 – Wikipedia）
「200x…」の報告13と一部合致。「超常…」の放送とも一致。
これらの髑髏の素材となる水晶は硬度の高い物質であり、また割れやすく加工は難しい。しかし、現代の道具を用いなくとも、時間をかけて磨いていけば人間の手でも髑髏への加工は可能と言われている。人力による手作業では300年以上はかかるとする見解もある一方で、手作業で半年ほどで制作してしまうグループもいるという。（水晶髑髏 – Wikipedia）
「200x…」の報告23と一部合致。
カリフォルニア州にあるヒューレット・パッカードの研究所における1970年代の分析結果によると、
・ヘッジスの水晶ドクロは1個の水晶から造られていて、「下顎骨」部分は取り外し可能である。
・道具による加工痕がない。また、ひびも入っていない。
・水晶の石目を無視して彫られている。
・復顔をした場合、マヤ人と同じモンゴロイドの顔立ちになる。しかし年齢は特定できない。
・制作年代は不明。
とのことであった。このため、オーパーツではないかという憶測を呼んだ。（水晶髑髏 – Wikipedia）
「200x…」の報告17、報告20、報告21と一部合致。
ヘッジス遺族の依頼で2008年4月、スミソニアン研究所で精密な調査が行われ、電子顕微鏡による精密な検査によって水晶髑髏の表面にはダイヤモンド研磨剤など近代技術による加工跡が確認され、この髑髏が制作されたのは「近代」であることが判明し、ベリーズの遺跡で発掘されたものではないと結論付けられた。事実、歯の部分やあごの取り付け部に金属ドリルによる加工痕があることが、以前の調査でも確認されている。古物商によりドイツのイダー＝オーバーシュタインで作られた可能性が高い。（水晶髑髏 – Wikipedia）
「200x…」の報告にはなし。「超常…」の放送とほぼ一致。
検証結果、疑問点、残件
手作業で半年で作れるといったグループは誰なのかが知りたい。
新たな情報が多々入っているので、「200x…」に追加報告をしてもらいたい。（報告26）
◆ 参考・引用
特命リサーチ200X、1999年04月11日放送「水晶ドクロの謎を終え！」
幻解！超常ファイル、2020年9月28日放送「クリスタル・スカルの謎」
水晶髑髏 – Wikipedia
初出：2022年09月04日、テレビの悪足掻き