原題 砂の器
惹句 美しくも哀しい人間の「宿命」
監督 野村芳太郎
俳優 丹波哲郎
俳優 加藤剛
女優 島田陽子
俳優 緒形拳
俳優 森田健作
リメイクドラマ多し、でも映画はこれだけ。砂の器の感想です。
感想
松本清張原作のミステリー。話題の新鋭音楽家、和賀英良。蒲田駅で起きた殺人を追う刑事今西のたどり着いたのは、彼のひた隠しにしていた悲しい過去だった。1974年公開、監督 野村芳太郎。
丹波哲郎(ベテラン刑事、今西栄太郎)、森田健作(若手刑事、吉村弘)、加藤剛(新鋭音楽家、和賀英良)、島田洋子(和賀の愛人)、緒形拳(元亀嵩駐在所巡査、三木謙一)と豪華なキャスト。この頃は誰もこの中から千葉県知事か生まれるとは思わなかっただろうなぁ。
クライマックス、自らが作曲したピアノ協奏曲「宿命」を初演する和賀英良。その曲の中、同時進行している警察が彼の逮捕状を取るシーン、差別を避け、癩(らい)病の父とお遍路さん姿でさまよった子供時代がフラッシュバッグします。この回想シーンに泣かされました。
癩病(ハンセン病)は移ることのない病、でも見た目から酷い差別を受けていたもよう。昔からそういうのあったんだ。コロナ禍の今、感染者や医療従事者がターゲットに。差別がなくならないのは、それが人間の本能だからでしょうか。差別しない人は、差別する人を差別しないから、いつまでもいなくならないのかな。・・・矛盾か。
(+_+)
終わり
蘊蓄
1974年に松竹で映画化、またTBS系列で2回、フジテレビ系列で3回、テレビ朝日系列で2回の7度テレビドラマ化され、その都度評判となった。
映画化が端緒となり、舞台となった亀嵩は注目を集めた。それを受けて記念碑が建立され、亀嵩観光文化協会と砂の器記念碑建設実行委員会は1983年10月23日に除幕式を行った。
手がかりが「東北訛りのカメダ」という手法は、後に映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』にて、本作のオマージュとして使用された。
映画監督の黒澤明は『砂の器』のシナリオを読み、一蹴した。(中略)結局、橋本は黒澤の言葉を全て無視した。映画『砂の器』は公開後、大ヒットした。それを見た黒澤は、何も言わなかった。
亀嵩駅は本映画のロケでは使用されず(駅の看板のみ使用)、出雲八代駅、八川駅がロケ地となっているが、これは、撮影の直前に亀嵩駅の駅舎が手打ちそば屋に衣替えされ、これが撮影に不向きと判断されたことが理由とされている。
資料
原題 砂の器
英題 The Castle of Sand
惹句 美しくも哀しい人間の「宿命」
脚本 橋本忍、山田洋次
原作 砂の器(松本清張)
監督 野村芳太郎
制作 橋本忍、佐藤正之、三嶋与四治、川鍋兼男(企画)
指揮 -
音楽 芥川也寸志、菅野光亮
主題 -
撮影 川又昂
編集 太田和夫
美術 森田郷平
俳優 今西 栄太郎(警視庁捜査一課警部補)/ 丹波哲郎
俳優 吉村 弘(西蒲田警察署刑事課巡査)/ 森田健作
俳優 和賀 英良(音楽家)・本浦 秀夫 / 加藤剛
女優 高木 理恵子(ホステス)/ 島田陽子
女優 田所 佐知子(和賀の婚約者)/ 山口果林
俳優 三木 謙一(元亀嵩駐在所巡査)/ 緒形拳
会社 -
配給 松竹
公開 1974年10月19日
上映 143分
国旗 日本
言語 日本語
費用 ?
収入 7億円
本編を観るには・・・
関連 ~ 松本清張原作映画
参考・引用
砂の器 – Wikipedia
松本清張の「砂の器」を歩く(東京)