★[感想]キング・コング

 感想記事の抜粋


原題 King Kong
惹句
監督 ピーター・ジャクソン
女優 ナオミ・ワッツ
俳優 エイドリアン・ブロディ
俳優 ジャック・ブラック
俳優 トーマス・クレッチマン
蘊蓄 主要キャストのナオミ・ワッツ、ジャック・ブラック、エイドリアン・ブロディは指名起用され、他の候補者は検討されなかった。


ピーター・ジャクソン監督版キング・コングの感想です。

 

 

作品紹介

LOTR三部作のピーター・ジャクソン監督最新作。同監督が長年夢見てきた悲願の作品がついに実現。
1933製作のキング・コングを最新映像技術でリメイク。
1930年代、映画の制作の打切られそうになったデナム監督は、一発逆転を狙い、海図にも載っていない島、髑髏(スカル)島に向かう。売れない喜劇女優と原稿料が未払いの脚本家を連れて。

 

感想

3時間の超大作。評判もそれほどでもなかったので、映画館に行くのを躊躇(ためら)っていたら、もうDVDが出てました。早っ!
目玉のSFXシーンがこれでもかと登場、ワンシーンが長く、そして凝っています。恐竜の将棋倒しやコングと恐竜とのアンの奪い合い、その末に蔓(つる)に絡まりながら山の亀裂に落下。巨大な蛭や大型昆虫の襲撃…。最後のエンパイヤーステートビルまで、髑髏(スカル)島に到着してからは驚きのシーンが続きます。

でも★が4つなのは、もうひとつリアル感が足りないため。重さの表現が足りない気がしました。例えばコングが怒りに任せ巨木を抜いたり、大岩を投げたりするのですが、あまりにも軽々とやってのけます。紙かなにかででできてるかのよう。それだけ力持ちなのかもしれませんが。
例えば岩を持ち上げる時は足の指が広がって、腰が入って、少し顔を歪めて持ち上げてもらった方が、その岩の重さが伝わり、その力強さに驚けます。CG製作ばかりに目が行き、そういう基本的な演出が、忘れられてるのでは。俯瞰(ふかん)してみる生け贄台もおもちゃのようだし(これは画面が小さい(29インチ)せいかも)
船が髑髏島の岩礁をくねくね避けるシーンが一番リアルでした。

アンとコングの心の交流もこの話の見せ場。その巨大さとパワーに驚き、叫び、逃げ回ってたアンは、実はコングに身を守られていると気が付きます。恐竜を倒し立ち去ろうとするコングを呼び止め、追いかけるアン。ここでコングが《にこり》ともしないのがよかった。海に沈む夕日を悲しむ彼(コング)の姿に心を通わすアン。怪獣や宇宙人ではなく、巨大なだけのゴリラというところに本当にあるかもと思えた、古き良き時代の大人のファンタジーを感じます。

キャストも個性的。一番印象に残ったのはナオミ・ワッツ(アン役)。いつもよりなんか生き生きしているなぁ。ジャングルの中では服を開(はだ)けて走る走る、全速力。絶叫シーンよりも元気の良さ(必死さ)に好感持てました。彼女がコングの前でジャグリングを始めた時は、思わず What’s!? と言ってしまいましたが。
(^_^;

それからジャック・ブラック(カール役)。何を始めるかわからないバイタリティが溢れていました。途中で死ぬんだな、との予想もどこ吹く風。取りの台詞まで言ってました。
エイドリアン・ブロディ(ジャック役)は終止寝むたそうでした。

 

薀蓄

キング・コングを演じているのはLOTRでゴラム役のアンディ・サーキス
デナムとプレストンの会話。当初の予定の女優が映画を降りたと聞いたデナムは『フェイ・レイは?』と訪ねます。プレストンが他の映画に出演中だというと『クーバー(監督)のか?』と聞きます。フェイ・レイとクーパーは1933年版キングコングの主演女優と監督のこと。
フェイ・レイにはカメオ出演のオファーが来ており、もし出演が叶えば、ラストシーンの締めの台詞「コングを殺したのは飛行機じゃない、美女が殺した」を任される予定だった。

資料

原題 King Kong
英題 King Kong
惹句
脚本 ピーター・ジャクソン、フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン
原作 メリアン・C・クーパー、エドガー・ウォーレス『キング・コング』

監督 ピーター・ジャクソン
製作 ジャン・ブレンキン、キャロリン・カニンガム、ピーター・ジャクソン、フラン・ウォルシュ
指揮
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
主題
撮影 アンドリュー・レスニー
編集 ジェイミー・セルカーク
美術 グラント・メイジャー
視覚 ジョー・レッテリ

女優 アン・ダロウ(売れない喜劇女優)/ ナオミ・ワッツ
俳優 カール・デナム(映画作家)/ ジャック・ブラック
俳優 ジャック・ドリスコル(脚本家)/ エイドリアン・ブロディ
俳優 イングルホーン(ベンチャー号船長)/ トーマス・クレッチマン
俳優 キング・コング(巨大猿)/ アンディ・サーキス

会社 ウィングナット・フィルムズ
配給 UIP
公開 2005年12月17日
上映 187分
国旗 ニュージーランド、アメリカ合衆国
言語 英語

費用 $207,000,000
収入 $556,906,378


 

本編を観るには・・・

参考

キング・コング (2005年の映画) – Wikipedia
『キング・コング』(2005)肝心なシーンがすべて削除されていることが「世界第8の不思議」だ!:良い映画を褒める会。
満点 「キング・コング」 映画好きで観てない人は絶対観るべき!大傑作!|kazukazu721's interest
キングコング凄ぇ!: たけくまメモ
www.geocities.jp/ganchanmst/eigafile/kingkong.html

更新履歴

3稿)2022年10月04日、シネマドローム
2稿)2015年12月16日、シネマドローム
初出)2006年08月14日、東京つまみ食い
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