ジョディ・フォスターを観たかっただけ・・・。フライトプランの感想です。
紹介
ジョディ・フォスター主演のサスペンス。監督はロベルト・シュヴェンケ。
高度1万メートル。ジャンボ旅客機は巨大な密室。最愛の娘を取り戻すため、ジョディの孤独な戦いが始まる。
物語
娘がいない!最新鋭のジャンボ機の中、呆然とするカイル(ジョディ・フォスター)。機内を隈無く捜索するフライト・アテンダント。しかし搭乗記録にその名前すらなく、乗客の誰ひとりとして、その姿を見たものはいないという。そんな馬鹿な!機長がカイルに告げた。娘は既に数日前に死んでいる、あの夫の事故とともにと・・・。
感想
半年も前から期待してた作品なだけに拍子抜け。前半は緊張感たっぷりだったのに、後半の展開にがっかりしました。やっと手品の種がわかると思ったのに・・・。
宇宙人とかヴァーチャル世界とか言うオチよりはマシだけど、なにか物足りない。もっとも手品の種って、そういうものだけど。映画じゃ種明かし(オチ)を禁止する(見せない)訳にいかない。
初めから登場する棺桶、その中に入っているのは誰なのか?部屋の窓から見た人影、一体何を話してる? 元気のない娘、ジュリア。疲れたカイル。
二人がタクシーに乗り込むのを見送る壊れた石像。空港でいなくなったジュリア、叱るカイルに無関心な旅行者。機内から外を見ると突然窓にかかる清掃車の放水。細かな演出に不安が高まり、ぐいぐい引き込まれます。
娘は生きてるのか、死んでるのか。そう不安にさせるなら、始めから観客にも娘を見せないという手もありますが、それは手品程度のからくり。こうなると手品というよりイリュージョンです。・・・でもすべてが、ただの思わせ振りだとは。
(^^;
すべてが解決した後、前の席に座っていた子供が言うの最後の一言。それを受け入れられるかどうかがこの作品への評価の分かれ目。
アテンダントのジュリア捜索や駆け回るカイルのお陰で、普通では見ることのできない飛行機の内部(格納庫とか乗務員用の通路とか)が見れます。飛行機好きには堪(たま)らないかも
孤独なカイル。隙を見てトイレから抜け出した彼女は反撃に出ます。自分の設計した飛行機は彼女の庭。電気配線を操作し、機内を停電に。酸素マスクや救命胴衣が落ちてきて、乗客はパニック状態。いくら娘のためとはいえ、やりすぎのような。無関心も大きな罪ということか。
たった一人で戦うカイル。乗客のイスラムの男たちに娘を返せと殴り掛かかります。そして最後疑いが晴れても、彼らに謝まることはありませんでした。疑われる方が悪いということか、・・・でもイスラムなだけなのに。
大量破壊兵器を発見できなくても、特に気にしないアメリカ。ドイツの新鋭監督はあえてカイルにそうさせているのかなぁ。
私オチ
鑑賞中、私の頭の中を駆け巡ったオチの予想は・・・。
実は夫が生きていて、ジュリアと共に乱暴なカイルから逃げようとしてた。二人は棺桶の中でずっとじっとしていた。最後、それをカイルが開ける。
(^^;
実は航空会社の存亡に関わる秘密を知ったカイルを社員全員(乗客も皆社員)が一丸となって殺そうとしていた。全員がグルになって殺す完全犯罪。アガサクリスティのオリエント急行、その飛行機版。しかしカイルが寝ている間に、ジュリアがその計画を察知、隠れる。
乗客たちはジュリアに気づかれたのを知り、彼女は始めからいなかったことにしようという話になる。意気消沈したカイルに代り、ジュリアが仲間になったカーソンと共に反撃に出る。
実はジュリアはみんなの言う通り死んでいて、それを知ったカイルは半狂乱、飛行機を墜落させようとする。その時、前に座っていた子供たちが、ジュリアを見たと言い出し、やがてカイルにしか見えなかったジュリアの霊が乗客たちにも見えるようになる。
私の好きな飛行機を壊さないでというジュリアの言葉に、我に帰えるカイル。涙を流し娘を抱き締める。機長も彼女を許すが時既に遅し、機体は失速する。カイルの自己犠牲とジュリアと夫の力で奇跡的に助かり、3人は再び天国でいっしょに暮らす。
実は軍がジュリアの特殊能力を検証したがっていた。その能力とは瞬間移動(テレポーテーション)。ジュリアを誘拐、カイルに幻覚剤を飲ませ飛行機に乗せた軍はカーソンにカイルの監視を命令。彼はカイルが極限状況に陥ったのを確認連絡。軍は絶望する母の映像をジュリアに見せる。母を瞬間移動されるだろうという軍の予想に反し、ジュリアは上空に瞬間移動。軍の偉い人達も飛行機に移動・・・。
・・・う~ん。こう考えると映画の落ちは実はすばらしいのかも。
f(^_^)
薀蓄
もともとショーンペン用に書かれたシナリオ。
この映画は米航空会社の客室乗務員組合(AFA)など、労働組合から機内上映ボイコットされた。理由は乗務員らが「無愛想で、役立たずで、不親切」に描かれているため。
資料
原題:Flightplan
コピー:その時、最新鋭の旅客機は、史上最悪の《戦場》に変わる
監督:ロベルト・シュヴェンケ
脚本:ピーター・A・ダウリング、ビリー・レイ
原作:-
制作:ブライアン・グレイザー
音楽:ジェームズ・ホーナー
主題歌:-
撮影:フロリアン・バルハウス
編集:トム・ノーブル
カイル・プラット(航空機設計士)/ ジョディ・フォスター
カーソン(私服航空保安官)/ ピーター・サースガード
リッチ機長 / ショーン・ビーン
ジュリア(カイルの娘)/ マーリーン・ローストン
製作会社:イマジン・エンターテインメント
配給: 、
公開: 2005年9月23日、 2006年1月28日
上映時間:98分
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語
Flight Plan Trailer HQ (2005) – YouTube
本編を観るには・・・
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参考・引用
ここがおかしい!映画『フライトプラン』完全ネタバレ解説 – 1年で365本ひたすら映画を観まくる日記
超映画批評『フライトプラン』35点(100点満点中)
ここがおかしい!映画『フライトプラン』完全ネタバレ解説 – 1年で365本ひたすら映画を観まくる日記
更新履歴
3稿)2015年08月09日、シネマドローム
2稿)2010年05月22日、シネマパレード~隼
初出)2006年03月06日、東京つまみ食い