★[感想]エミリー・ローズ

● リアル・エクソシスト、エミリー・ローズの感想です。

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作品紹介

●’70年代、ドイツで実際に起きた事件をベースにスコット・デリクソンが脚本・監督。
●少女を襲った幻覚と痙攣。神父が行った悪魔祓いも虚しく、少女は命を落とした。悪魔か精神疾患か、法廷で検証の中、意外な事実が判明する。


エミリー・ローズ
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感想

● 1970年代に実際に起きた事件がモデルというこの映画。法廷で悪魔が取り上げられた、その結末とは?・・・どうなることかと思ってたのに、両天秤な結末は残念。カトリック圏ならああいう評決だろうけど、今の日本だったら神父は絶対マスコミの袋叩き。
(^_^; 

● 悪魔がいることを証明する必要性がよくわからない。敢えて悪魔憑きに耐えたエミリーって・・・。神様って悪魔以上に人間を苦しめるものなのでしょうか? 証言したい神父とさせたくない教会。正義を曲げてもクライアントに従う弁護士と司法取引を勧める検事。超自然な力を見せて従わせないと、人は勝手なことばかりするということでしょうか。

● 真夜中3時の焦げ臭いはちょっと怖い。素(す)のエミリーもちょっと怖い。
(+_+)

本当の事件でも悪魔払に立ち会った医者って、証言前日に死んだのだろうか? 女弁護士の目覚まし時計を壊して裁判に遅れさせる悪魔って・・・。
(;^_^A 

● 小さな法廷、検事と弁護士の裁判テクニック、異議の応酬が見物。法律の世界も宗教や医学と同じく、部外者は信じるだけ。実際の裁判って、どんなのでしょう?《鉄槌!》(いしかわじゅん/角川書店)を思い出します。私にも陪審員の役がまわってくる現実が怖い


エミリー・ローズ
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薀蓄

● 1976年にドイツで発生したアンネリーゼ・ミシェル(1952-1976)の保護責任者遺棄致死事件を題材に製作された。
● この事件は、アンネリーゼ・ミシェルという少女が病気と診断され、長年治療していたが改善する気配が無く、その後の異常行動からカトリック教会教区より正式に「悪魔憑き」と判断され、悪魔祓い(エクソシスム)を実施中に栄養失調等で彼女が死亡したため、裁判となった事件である。
● 悪魔祓いの様子が写真や録音で詳細に残っていた事、その後、神父が法廷で裁かれ、悪霊の仕業であるか、精神病であったのか(医療ミスの可能性も内包)が、法廷の論争となった事、さらに、悪魔祓いの様子が一部(海外)TV番組や、インターネットなどで公開された事、この少女が美人で敬虔なるクリスチャンであった事などから、世間の注目を浴びた。
● アンネリーゼにはなんと6体もの悪魔が取り憑いていた。この際の肉声テープも存在する。
<6体の悪魔>
ルシファー(堕天してサタンとなったとされる地獄の王)
カイン(アダムとエヴァの息子。弟のアベルを殺し、人類最初の殺人者とされる。)
ユダ(十二使徒のひとり。キリストを裏切った。)
ネロ(キリスト教徒を迫害し、後世、「暴君」と評されたローマ皇帝)
ヴァレンティン・フライシュマン(1572年から1575年にかけてエットレーベン教区で司教を務めたが堕落した聖職者。4人の子供を持つも、女、酒、暴力に没頭し、司教館で撲殺事件を起こしたという記録を残す。)
アドルフ・ヒトラー(ナチス・ドイツ総統)
2時間以上にわたるエクソシズムで、聖母マリアに関する言葉を悪魔に言わせて、悪魔祓いは成功する。

資料

● Copy / その裁判は、悪魔の存在を初めて認めた。
● 原題 / THE EXORCISM OF EMILY ROSE
● 監督 / スコット・デリクソン
● 製作 / ポール・ハリス・ボードマン、ボー・フリン他
● 脚本 / ポール・ハリス・ボードマン、スコット・デリクソン
● 撮影 / トム・スターン
● 音楽 / クリストファー・ヤング

♀ エリン・ブルナー(女性弁護士)/ ローラ・リニー
♂ ムーア神父 / トム・ウィルキンソン
♀ エミリー・ローズ(女子大生)/ ジェニファー・カーペンター

2時間00分
2005年アメリカ、SPE

● 鑑賞 / ワーナー・マイカル・シネマズ板橋

【 Youtube 】The Exorcism Of Emily Rose Trailer HD

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参考

エミリー・ローズ – Wikipedia
アンネリーゼ・ミシェル – Wikipedia
※観覧注意【アンネリーゼ・ミシェル】|箱庭

更新履歴

2稿)2016年01月01日、シネマドローム
初出)2006年03月27日、東京つまみ食い

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