★[感想]クワイエット・プレイス【ネタバレ】

 感想記事の抜粋


原題 A Quiet Place
惹句 音を立てたら、即死。
監督 ジョン・クラシンスキー
女優 エミリー・ブラント
俳優 ジョン・クラシンスキー
女優 ミリセント・シモンズ
俳優 ノア・ジュープ
蘊蓄 穀物を貯蔵するサイロをホラー演出に使うというアイデアは、2人が農場の近くで暮らしてきた経験に基づくものであった。
5寸釘には気をつけて!、クワイエット・プレイスの感想です。

 

 

作品紹介

音をたてたら殺される。森の奥、音を立てず、声を潜め、怯えながら暮らすアボット一家。しかし、奴等はその存在に気付き始めた。
2018年公開の新感覚サバイバルホラー。監督、主演男優はジョン・クラシンスキー、主演女優はその妻、 エミリー・ブラント。
プレミア上映後のレビューが好評価で話題に。オープニング興収が5000万ドル越えたのは、ホラー映画としては『パラノーマル・アクティビティ3』以来とのこと。
 

感想

この映画が普通のホラーと違うところ。

露出度の高い水着ギャルが出てこない。(^_^;)
人があまり死なないのに、子供が殺される。
音を立てたら殺されるというシチュエーションの中、ストーリーが進む。

タイトルからもわかるように、3番目の 「音をたてられない」が、この映画のポイント。普通だったら無音は緊迫シーンだけ。隠し扉が見つかって、真っ暗な地下室に入って行くとか、隠れてる部屋に殺人鬼が入ってきたというような、緊張のシーンだけです。それが全編続くなんて・・・面白そう!そう思って観てみました。

「音を立てたら、即死。」でも始まってみると色々な音が。自然(動物含む)の音は奴等は聞き分けるようだし、一家は裸足でペタペタ歩いてる。なんか話に都合の良いように敵に聞こえる聞こえないを決めてるような。なんと劇伴(静かめだけど)まで。ちょっと勿体無い。こちらが息苦しくなるぐらい、静かなのを期待してたのに。
(でも家族の会話は手話なので、吹替え版でも字幕を読まなければなりません)

奴等(宇宙生物)が、ほぼ地球を制圧した世界。映画では人間はアボット家以外、ほとんど出てきません。
冒頭、一家が廃墟のスーパーに物資調達に来た帰り、次男のボーが餌食に。その時に一瞬姿を見せますが、奴等もなかなかでてきません。

後半、大写しになった奴等はカマキリのような長い手、パラボラアンテナのような大きな耳。そして速い動き。生身の人間ではかないそうにありません。

目が見えないというのに、樹木とか障害物にぶつからずに一直線に襲って来る奴等。階段も普通に降りるし、目が見えてるのと変わりありません。コウモリのようにエコーロケーション(反響定位)でも使っているのでしょうか。でも獲物が前にいても音がなければ気が付かない様子。あれだけ耳が良ければ、心臓の音が聞こえそうなものですが。

初めはその辺(あたり)が気になって、物語に入り込めませんでした。すぐに、それどころではなくなりましたが。

 

<ここからはネタバレ、できれば映画を観てから読んで下さい>

ボーが亡くなって一年。イヴリンのお腹には新しい生命が宿ります。身重の体で荷物を運ぶイヴリン。ずた袋が階段に引っ掛かります。力任せに引っ張ると、踏面の一部が剥がれ、釘の先が上を向いて剥き出しに。それに気が付かず階段を昇るイヴリン。これは次降りて来たときに・・・。イヴリンが踏んで悲鳴を上げて奴等に気付かれる? それともリーが踏む? はたまた、力士顔のリーガンが間一髪気付き、事なきを得るのか、奴等の方が踏んで、何か新しい発見があるのか。

・・・イヴリンでした。
ぎゃ~~、(屮゜Д゜)屮 痛い!!!
脱獄王、5寸釘の寅吉か。この間、なぜか布団の中に楊枝が入っていて、足に刺さったのを思い出しました。
(-_-;)

優しい父親リー。妻や子供達に気を配りながら、この状況をなんとかしようと模索します。無線を聞いたり、資料を集めたり。また聾啞(ろうあ)者の長女リーガンのために、補聴器を改造したりもしてます。でもリーガンは装着を拒否。父と娘の確執。これも一種の死亡フラグか。長男マーカスはまだまだ子供だし。

魚取りの帰り、奴等に遭遇。父親と離ればなれになったマーカス、草むらに1人身を潜めます。ボーの墓参り帰りのリーガンが彼を発見、二人でサイロの屋上に避難します。お父さん、迎えに来てくれるかなぁ。

しかし、誤ってマーカスが倉庫内に落下、穀物(とうもろこし?の粒)の上に。そこは
底無し沼のよう。みるみる底に吸い込まれてきます。助けるためにリーガンも、とうもろこしにダイフ、しかし、同じく底へ。怖いなぁ。こんな死に方は嫌だなぁ。

同じ状況になった時は、どうすりゃいいんだ。こうすればいいもよう。

なんとか板につかまって、難を逃れた二人。しかしそこに奴等の一匹が乱入、逃場がないぞって、なんかどこかで見たようなシチュエーション。そうだ、ヴェロキラプトル。見た目は違うけど、大きさと行動パターンが、ジュラシックパークっぽいかも。

もっとも最近のハリウッドの怪物は、どれも似たり寄ったりのような気がします。CGが開発された時、これを使えば制約なし、ゼロから好きなものがつくれると思いましたが、出来上がりが似たようになるちゃうのは不思議です。

ピンチになってもティラノサウルスは出てきません。代わりに二人を助けるのは、リーがリーガンに渡した補聴器。それが奴等の忌み嫌う音波を発信、奴等は逃げ出します。

マーズアタックに続いて音に弱い宇宙人だったのか。確かに、あれだけ大きな耳だったら、五月蝿いだろうなあ。

合流するリー。しかし、リーは子供達をかばっては犠牲に。イヴリンは補聴器が奴等への武器になることを知り、反撃開始とばかりに、ショットガンに玉を込めるところで終わります。

最近続編が公開されたもよう。イヴリンひとりで、赤ん坊と二人の子供を守りきれるのか。いくら奴等が嫌がる音が出せても、それだけじゃ弱い。

「帰巣した個体の糞や死骸を他の個体が摂食することで、巣の集団全体へ効果が拡散するドミノ効果」(ブラックキャツプの説明より)ぐらいのないと、退治は難しそうです。

まさか、リーが生きていたとかだったりして。続編を作るときのためか、リーが死ぬ場面は直接は映ってなかったからなぁ。あり得る。

終わり

蘊蓄

ベックとウッズはアイオワ州の出身で、大学在学中に数え切れないほどのサイレント映画を鑑賞した。
穀物を貯蔵するサイロをホラー演出に使うというアイデアは、2人が農場の近くで暮らしてきた経験に基づくものであった。
その完成稿がクラシンスキーの手に渡ったのは7月のことであった。彼の妻であるエミリー・ブラントが妊娠していたこともあって、クラシンスキーは子供を怪物から守る親というアイデアに興味を惹かれた。
リーガン役に起用されたミリセント・シモンズは聾者であった。
撮影のほとんどはニューヨーク州のダッチェス郡とアルスター郡で行われた。
当初、プロデューサー陣は本作の手話でのやり取りに一切の字幕を付与しないつもりだった。
本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには267件のレビューがあり、批評家支持率は95%、平均点は10点満点で8.1点となっている。

資料

原題 A Quiet Place
英題 A Quiet Place
惹句 音を立てたら、即死。
脚本 ブライアン・ウッズ、スコット・ベック、ジョン・クラシンスキー
原作 ブライアン・ウッズ、スコット・ベック

監督 ジョン・クラシンスキー
制作 マイケル・ベイ、アンドリュー・フォーム、ブラッドリー・フラー
指揮 セリア・コスタス、ジョン・クラシンスキー、アリソン・シーガー、アーロン・ジャナス
音楽 マルコ・ベルトラミ
主題
撮影 シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
編集 クリストファー・テレフセン
美術 ジェフリー・ビークロフト
視覚 スコット・ファーラ―

女優 イヴリン・アボット(母親)/ エミリー・ブラント
俳優 リー・アボット(父親)/ ジョン・クラシンスキー
女優 リーガン・アボット(娘)/ ミリセント・シモンズ
俳優 マーカス・アボット(息子)/ ノア・ジュープ

会社 プラチナム・デューンズ、サンデー・ナイト
配給 東和ピクチャーズ
公開 2018年9月28日
上映 90分
国旗 アメリカ合衆国
言語 アメリカ手話

費用 $17,000,000
収入 $340,939,361


 

本編を観るには・・・

関連 ~ Rotten Tomatoesで評価が高い映画

参考・引用

クワイエット・プレイス – Wikipedia
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ポップコーンを食べられない映画?!「クワイエット・プレイス」詳細と全米No.1の理由 – SCREEN ONLINE(スクリーンオンライン)
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更新履歴

初出)2021-06-01、シネマドローム
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