★［感想］トリハダ－劇場版－

　感想記事の抜粋

原題トリハダ -劇場版-
惹句夜ふかしのあなたにゾクッとする話を
監督三木康一郎
女優谷村美月
女優木南晴夏
女優笹野鈴々音
女優佐津川愛美
「セ・キ・二・ン・ト・レ・ヨ」。怖すぎる！！明日は我が身かも知れない、トリハダ-劇場版-の感想です。

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紹介

フジテレビで放送されたドラマ「トリハダ〜夜ふかしのあなたにゾクッとする話を」の劇場版。2012年公開、監督三木康一郎、出演谷村美月、木南晴夏、笹野鈴々音、佐津川愛美、入来茉里。
ドラマと同様、トリハダ五箇条に従ったショートストーリー。コールセンターでクレーム対応するOL、高林ひかり（谷村美月）の話を軸に、６つの話が語られます。

《トリハダ五箇条》

幽霊は出ない
超常現象は起きない
音楽で恐怖を煽らない
過度な演出はしない
日常から逸脱しない

《六つのエピソード》

第一話見えざるものの中にある真理
（木南晴夏）
第二話異常な愛情と執念の６日間
（笹野鈴々音（りりね））
第三話好奇心から生まれる想像と漆黒
（入来茉里）
第四話理想と現実の相違から訪れる闇
（佐津川愛美）
第五話自身に降りかかった悪夢と結末の相違
（石橋杏奈）
第六話誘惑の疑念の葛藤と脅迫
（白羽ゆり）
　

感想

世にも奇妙な物語や、ほんとうにあった怖い話のように、オムニバスで語られるショートホラー。でも幽霊や超常現象は無しのルール。
そんなこともあるかな、嫌だなぁって状況が、徐々に過激に。そこまで行くかという展開になっていきます。

怖いというより、本当にこんなことが起こりそう。明日の被害者（あるいは加害者）は自分かも・・・。という不安に襲われます。

メインは、コールセンターでクレーム処理の仕事をするOL、高林ひかり（谷村美月）の話。クレームひとつひとつに丁寧に対応するひかり、しかし、そこにモンスター級のクレーマーが現れます。

「なんだよ、どれだけ待たせんの？」

「頭大丈夫？バカ？」

「耳あるの？病気か？お前？」

「謝って済むと思ってるの？」

「『私がバカです。」って言えよ！オラぁ！」

品のない、おばちゃん声。・・・疲れる。オペレーターって大変そう。

アパートに戻ると、くたくた。週末の上司との不倫に溺れるひかり。繰り返しの毎日。ある日ひかりは、窓ガラスに付いた手形見つける・・・。

第六話につながるこの話は、ぶつりぶつりと他のエピソードで中断されます。
　

トリハダ ‐劇場版‐

＜ここからはネタバレ、できれば映画を観てから読んで下さい＞

一番怖かったのは二話め、異常な愛情と執念の６日間。女ストーカーの話です。

宅配中に着信した孝史。電話に出ると不在票を受け取ったいう横田という女。孝司は再配達に向かいます。

出てきた女にびくり。出落ちならぬ、出怖（でこわ）。平安時代の貴族を思わせる眉毛無し、切れ長の目、ふっくらとした頬。でも現代人には怖い！そして、人形みたいに小さい（138cm）横田。どうみてもCGではなさそうで、余計に怖いです。

孝史を気に入った横手はストーカーに。その行為が尋常じゃありません。コインランドリーで、孝史の洗濯物を漁ったり、孝史のシャンプーボトルの中に、自分の指を入れ、洗髪した孝史は血塗れに。そして、私がやったのよとばかり、指のないのを見せに来ます。最後は孝史の車の前に飛び出し、血だらけに。そして、一言。

「セ・キ・二・ン・ト・レ・ヨ」

新ジャンル、当たり屋ストーカー。イケメンも大変です。

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ひかりの話に戻ると。

実はクレーマーは、隣に住んでいるおばちゃん、宮脇沙世。普段、親しげに挨拶してるのに。驚くひかり、そしてあろうことか、手の跡も宮脇沙世のもの。彼女はひかりの不倫現場を覗いていたのでした。そうと知ったひかりは・・・と続きます。

谷村美月も汚れ役をやるようになったか、公開はSPEC～翔～で久遠望をやってた頃。たぶらかしもこの頃です。旅館でお腹壊してた頃（ほんとにあった怖い話～窓にうつる少女）が懐かしいです。

悲惨な事故、猟奇的な事件、身の回りで起きる理不尽なこと。高校生になった頃、私はこの世界とどう付き合えばいいのかと悩みました。

「人は信じられない」

「私は狙われているのじゃないか」

「やられる前にやらなければ」

・・・

そして、最後にたどり着いたのは

「もうどんなことにも驚いてはいけない」

と言うことでした。

何が起きても慌てない、それがスタート。その後も驚くべきことは、てんこ盛り。たくさん驚きましたが、大事にはならず。なんとかまだ生きていると言うことは、間違いではなかったかもしれません。

映画って、ある意味、危険予知訓練かもしれないなぁ。

終わり

蘊蓄～笹野鈴々音

身長：138cm、足のサイズ：21.5cm。「鉄腕アトムと同じ身長」が売り物になっている。
幼少期に宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』を観たことがきっかけで表現者を目指すようになる。中学校では演劇部に所属し、15歳から本格的に演劇活動を始めた。高校時代には友達とお笑いトリオを結成して路上ライブを行っていた。
『トリハダ』でインパクトのある役柄（長い黒髪、赤いスカート、眉毛がなく青白い顔、無表情からの不気味な笑顔、幽霊ではなく生きた人間）を演じ、新しいホラーキャラクターとして話題を呼んだ。しかし本人はホラーが苦手で「鏡の前でいかに怖い笑い方をできるか怖がりながら練習した」と語っている。
2012年1月22日、劇団ONEOR8に所属している俳優・伊藤俊輔と入籍。

（笹野鈴々音 – Wikipedia）