《 Xファイル 》 の監督・脚本・製作者が手掛けた新手のティーンズホラー、ファイナル・デスティネーションの感想です。

 

物語

修学旅行はフランスへ。離陸前の機内で、アレックスは恐ろしい夢を見る。離陸後、突然不安定になる機内照明、大きく揺れる機体、大丈夫だという乗務員、電気回路がショート、爆破、胴体の亀裂から投げ出される乗客。そして大爆発に焼かれる自分の姿。

「 この飛行機は墜落する!! 」

夢から覚め暴れ出すアレックス。その尋常でない様子に巻き込まれ、7人が機体から下ろされた。せっかくの旅行が台無しに。怒り出すみんなの目の前で、しかし飛行機は本当に爆発した。呆然とする7人。しかし、やがてその7人には次々に悲惨な死が訪れる。まるでそれが逃れられない運命であるかのように…。


感想 < ネタばれ注意 >

久しぶりにドキドキしっ放しでした。★ は5つにしてもいいかも。《 Xファイル 》のスタッフが作ったと知ったのはDVDを見終わってから。でも宇宙人や怪物が出て来る訳でなく、襲ってくるのは死の運命(死神)です。《 デスティネーション(Destination) 》は目的地、行き先、到着地の意味。なので人生の最終目的地《 死 》の表しているようです。

・・・以下はネタばれが多いので、ぜひ映画を観てから読んでください・・・

まず冒頭の飛行機が爆発するまでのシーン。なんとなく嫌な感じ、不吉な雰囲気が巧く出ています。家で荷物を準備するアレックス、お守りにしてたスーツケースのバゲージタグ(荷札)を破り捨てる母親、改まって「 人生はこれからだ 」という父親。空港で渡される怪しい宗教のビラ、目まぐるしく変る到着便ボードの《 Terminal 》の文字、聞こえてるは飛行機事故で死んだジョン・デンバーの曲。搭乗口から見える雷、傷だらけの飛行機の扉、下の隙間からは滑走路。機内で突然泣き出す赤ちゃん、外れてしまう座席テーブルの留め金。飛行機というのは自分の運命を他人に委ねる乗り物。なにげないシーンの連続がその不安がどんどん大きくしていきます。

何度か身を乗り出してしまうシーンがありました。一つはカーターの恋人テリーが車に轢かれるシーン。トッドの死の後、街で偶然集まった6人。喧嘩を始めるアレックスとカーターの止めに入ったテリー。みんなを静め「せっかく生き残ったのだから、これからの人生を・・・」と説いていた時、彼女の体は道路の中。ふと気がついて横をみるテリーを大型車がそのまま運んで行きます。このシーンは思わず

「 うぉおわあつっ! 」

w( ̄Д ̄;)wワオッ!!

 
と声を上げてしまいました。

一つはヴァレリー先生の死。電話がてらキッチンでお湯を沸かす先生。火が消えてコンロにマッチで火をつかなかったり、包丁立てにタオルを置いたり、思わせぶりのシーンが続きます。やがてコーヒーを注いだマグカップに亀裂が発生。それをモニターの上に置いた為にショートし、破片が首に刺さってしまいます。床を転げまわる先生が、タオルに手を伸ばすといっしょに包丁も落ちてきて・・・。とどめにその上に椅子まで倒れてくるとは読めませんでした。

一つは自棄(ヤケ)になったカーターが、みんなを車に乗せたまま暴走するシーン。

「 どうせ次は俺なんだろう? 」

死の順番を知っているアレックスを詰(なじ)り、信号、標識を無視しながら夜の街を走るカーター。そうきたか!これも怖いシチュエーション。彼は線路の上に車を止め、サイドブレーキを引いてしまいます。そしてエンディング(ワンシーン参照)へ。

キャラクターも個性的でした。アレックスとクレア以外は、誰もどっかイヤなやつ。脚本上も殺されることが運命だったようです。いつも災難に巻き込まれる友人ビリーも笑わせます。でも★が5つにならなかったのは、死神相手というのに無理を感じてしまうから。風が吹いたら死神が近くにいるという事。でも本当の死神なら脳溢血でも、謎の伝染病でも、テロでも、なんでも出来そう。邪魔が入るとターゲットが次に移るというのも、ちょっとご都合主義。なぜアレックスが予知できるのか? その辺が釈然としてないのも残念です。

ワンシーン < ネタばれ注意 >

終わり方が鮮やかでした。こうゆう風にスパッと終わってくれると気持ちいいです。6ヵ月後、生き残った3人は念願のパリへ。夜のオープンカフェで思い出話をする3人。

「 俺達は逃げ切った、助かった 」

しかし気配を感じ独り立ち去ろうするアレックス。車が暴走して来て、ビルに激突、ネオンの看板が落下してきて・・・。間一髪カーターに助けられるアレックス。でもアレックスが助かったという事は、一周回って? 気がつくとカーターに向かって看板が。・・・やっぱり逃げられなかったね。

DVDのオマケ映像にはもう一つのエンディングがありました。こちらが当初のオリジナル。クレアを助けてアレックスが死に、クレアが忘れ形見を連れて墓を参る。現れたカーターに、でも結局いつかは《 死 》が訪れると呟くというもの。でも試写会のアンケートで人気がなく、急遽変更したとか。私も後から作ったエンディングの方が好き。この手の映画に哲学的な終わり方は似合わない。

薀蓄

役名はサスペンス・スリラーの巨匠達に因(ちな)んもの。アレックス・ブラウニング、トッド・ワグナーはトッド・ブラウニングから。ビリー・ヒッチコックはアルフレッド・ヒッチコック、そしてヴァレリーはヴァル・リュートンの愛称。
タイトルは直訳すると「最終目的地」または「終点」で、つまり「死」を示唆している。
作中に挿入されている事故現場のシーンは、1996年に発生したTWA800便墜落事故の実際の報道映像である。また墜落時刻や目的地などの事故の概略はほぼ同じである。

資料

原題:Final Destination
コピー:予知、運命–死
監督:ジェームズ・ウォン
脚本:グレン・モーガン、ジェームズ・ウォン、ジェフリー・レディック
制作:グレン・モーガン、クレイグ・ペリー、ウォーレン・ザイド
製作総指揮:リチャード・ブレナー、ブライアン・ウィッテン
音楽:シャーリー・ウォーカー
撮影:ロバート・マクラクラン
編集:ジェームズ・コブレンツ

アレックス・ブラウニング’(主人公) / デヴォン・サワ
クレア・リヴァース(アレックスに惹かれてる生徒) / アリ・ラーター
トッド・ワグナー(アレックスの友人) / チャド・E・ドネッラ
カーター・ホートン(アレックスと敵対) / カー・スミス
テリー・チャニー(カーターの恋人) / アマンダ・デトマー
ビリー・ヒッチコック(巻き込まれ男) / ショーン・W・スコット
ヴァレリー・ルートン(先生) / クリステン・クローク

配給:ギャガ
公開:2001年01月20日
上映時間:97分
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語

制作費:$23,000,000

Final Destination Trailer (2000)

本編を観るには・・・


( オムニセブン )

関連作品

 
 

参考・引用

ファイナル・デスティネーション – Wikipedia
ファイナルデスティネーション ネタバレ感想~襲いくる死の運命・・・姿なき死神から逃げ切れるか!? – びーきゅうらいふ!
「ファイナルデスティネーション」シリーズ 順番を一気に紹介!! – 映画・ドラマは〜ムビしら。〜

更新履歴

4稿)2017年07月13日、シネマドローム
3稿)2015年05月09日、シネマドローム
2稿)2011年03月16日、シネマパレード~隼
初出)2003年04月21日、東京つまみ食い