タレンティーノ監督絶賛。イスラエル映画、オオカミは嘘をつくの感想です。

 

紹介

2013年のイスラエル映画。アハロン・ケシャレス、ナヴォット・パプシャド共同監督作品。
釜山国際映画祭でタランティーノ監督が大絶賛。
拷問シーンにより日本ではR18+指定。
 
 

物語

イスラエルの森の中。かくれんぼで遊ぶ少年少女。一人の少女(ミカ)が消えた。容疑者はトロール。気弱な彼を暴力で自白させようとする刑事、ミッキ。しかし違法捜査が上司にバレ、トロールは開放される

惨殺死体となって発見されるミカ、首は切り取られ見つからない。暴力捜査をYoutubeにアップされたミッキは停職となり、トロールも容疑者であることがわかり、教師の職を追われる。

なおも必要にトロールに付きまとうミッキ。そこにミカの父、ギディが現れる。ギディはトロールを拉致監禁、拷問により娘の首の在り処を聞き出そうとする。
 
 

感想

ネタバレなしで感想を書くのは難しいこの映画。エンディングを知る前の気持ちで中盤までを振り返ると・・・。

初めてのイスラエル映画。ハリウッド映画と大きく違うわけでなく、サンディエゴと言われればそうなのかと思いそう。でも登場人物の名はミッキ、ギティ、トロール、ヨラム。中東っぽい。

かくれんぼはスローモーション。幻想的な冒頭シーンから、ギティがトロールを監禁するまで、あれよあれよの展開。哀れなトロール、ミッキは殴られ、蹴られ、銃で脅され。教え子からも揶揄され職もなくし、そしてトドメを差す様にギディに捕まります。
手の指を1本1本折り、足の爪を全部剥ぎ、首をのこぎりで切り落とす。娘の受けた苦痛をおまえに。嫌なら娘の首の在り処を言え。
必死に無実を訴えるトロール。しかし拷問は始まります。

この辺りからテンポがゆっくりに。というか、じっくりと描写されます。といっても実際の拷問はなかなか始まらず、なにかと邪魔が入り中断されます。でも安心してると、いきなりダンダンダン! 見ている方も緊張が続きます。
いったいこの話はどうやって終わるんだろう? 残り時間が気になります。ギティの父親が突然現れて、トロールは助かるのと思いきや、逆の展開に。この後、どうなるどうなる。
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< このあとはネタバレです、映画を見てから読むことをお勧めします >

哀れなトロール、実はこいつが本当に犯人。それが最後の最後の最後でわかります。えっ!?そうなの!? まったく騙されていた私。中東は恐ろしい、外国は恐ろしい。もっと人を疑わなくちゃと思いました。
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でももう一度最初から見直してみると、実はいろいろトロールが妖しいと思わせるシーンが見つかります。

1)ミッキやギディがトロールが犯人であると疑わなさ過ぎる。無実だと訴えるトロールにまったく耳を貸しません。なにか映画では語られていない情報があるのかも。

2)ミッキがトロールを車で尾行するシーン。トロールが家に帰った後、すぐに黒いビニールを持ち、ゴミ捨てに行きます。これはミカの首? すぐにお婆ちゃんシーンに移るので目立ちませんが。

3)ミッキがトロールを残しギティの家から逃げ出そうとする時、トロールが言う「ぼくを見殺しにするのか? 一生後悔するぞ」。冤罪で人を見殺しにしたという意味かと思ったけど、「お前の娘の居所がわからなくなるぞ!」という意味だったもよう。

4)トロールと別れた妻の会話。娘に会いたいというトロールに邪険な妻。実はトロールは自分の娘にも危ないことを・・・。

5)Youtubeにアップされた違法捜査。タイミングは良過ぎる。これも裏で糸を引いていたのはトロール?

私は気付きませんでしたが、邦題自体がネタバレという声がネットに多数。確かのあの状況で嘘をつけるのはトロールぐらい。ちなみに原題は「BIG BAD WOLVES」。悪い狼は複数形です。
ラストシーンをみてトロールへの気持ちが豹変した私。多くの人がそうかも知れませんが、そんな私も狼の一人なのかな?
 
 
 

薀蓄

この映画を見て「今年のナンバー1だ!」と言ったタランティーノ。しかし、2013年、「タランティーノが選ぶ今年のお気に入り映画ベスト10」にこの映画は入っていなかった。
ユダヤ教において、死者は審判の日に復活するものだと考えられいる。その時は五体満足なければならないため、例え死んでしまっていても、その首は大切である。


 

資料

原題:BIG BAD WOLVES
コピー:善良そうな容疑者 過剰な被害者 乱暴な刑事 本当の‘悪(オオカミ)’は誰だ!?
監督:アハロン・ケシャレス、ナヴォット・パプシャド
脚本:アハロン・ケシャレス、ナヴォット・パプシャド
原作:-
制作:ヒリック・ミハエリ、アヴラハム・ピルヒ、タミ・レオン、モシェ・エデリー、レオン・エデリー
製作総指揮:-
音楽:フランク・ハイーム・イルフマン
主題歌:-
撮影:ジオラ・ビヤック
編集:アサフ・コルマン

ミッキ / リオル・アシュケナージ
ギディ / ツァヒ・グラッド
ドロール / ロテム・ケイナン

配給:ショウゲート
公開:2014年11月22日
上映時間:110分
製作国:イスラエル
言語:?

制作費:?

Big Bad Wolves |?Trailer US (2014) – YouTube


 

本編を観るには・・・


参考・引用

解説・あらすじ – オオカミは嘘をつく – 作品 – Yahoo!映画
オオカミは嘘をつく ? ひろともなんですけど。ライジング
ブログデンティティー オオカミは嘘をつく
オオカミは嘘をつく/なんというブラックさ! – MOVIE BOYS
オオカミは嘘をつく – 忘れることに備える記録
映画から見る、超軍事国家イスラエルの狂気性を考察
オオカミは嘘をつく タランティーノは嘘をつく!? – 素人目線の映画感想ブログ
映画「オオカミは嘘をつく」ネタバレあらすじ結末 | hmhm
オオカミは嘘をつく(70点) – 冬堂響樹の死ぬまでシネマ
『オオカミは嘘をつく』を観た。(ネタバレあり) – ちんとんしゃんてんとん
オオカミは嘘をつく – 映画参道
オオカミは嘘をつく(イスラエル・2013年) : 映画評論家 兼 弁護士坂和章平の映画日記
映画|オオカミは嘘をつく|Big Bad Wolves – ネタバレ :: ホラーSHOX [呪]

更新履歴

2稿)2018年06月05日、シネマドローム
初出)2016年05月21日、シネマドローム