● ホラーの概念を変えました。エクソシストの感想です。

 

作品紹介

● ’73年に全米公開されたオカルト映画の古典。
● 12歳の誕生日を迎えたリーガン、しかしその夜から彼女の奇行が始まる。最新の医学をもっても治療できないリーガン、医者が母親に薦めたのは悪魔払いの儀式でした。カラス神父と悪魔との壮絶な戦いが始まる。


エクソシスト
( AllPosters.co.jp )

感想

● 昔の映画はいいですね。テンポの遅さや特撮の古さは拭えませんが一本筋が通ってます。
● 70年代というと教会がその機能を見失って久しいでしょうか? 悩める若き神父の姿に当時のアメリカが見え隠れします。
● 神父の力に限界を感じる自分、精神病の母。強い力を持つ、ずる賢い悪魔、体を蝕まれる少女。メリン神父が悪魔に殺されて「あれ~」と思ってたら、それでは自分にのり移れと叫んでカラス神父まで。リーガンが元気に昔の姿に戻っても、キリスト教の世界はまだ救われないままといった感じでした。
ただこの映画は昔のままの方がよかったかも。階段のブリッジ下りはちょっと笑っちゃう。


Jason Miller, The Exorcist (1973)
( AllPosters.co.jp )

ワンシーン

● 衝撃的なのは悪魔のメイクよりも・・・。まず、まだ普通のリーガンがパーティに現れ、いきなり立ったまま失禁するシーン。映画上のパーティの出席者だけでなく、映画館の観客までが押し黙ってしまいます。
● それから辛い最新治療が、結局なんの役にも立たず医者が悪魔払いを勧めるシーン。結局人間は能力の限界にぶつかると神頼みなのね。
● アラーの神を拝む信者の後ろをそそと歩く老神父というシーンも、なぜか心に残ってます。湾岸戦争、911にISISを知っている今。さらに深みを感じます。


The Exorcist, Linda Blair, 1973
( AllPosters.co.jp )

薀蓄

● エクソシストとは、英語で”悪魔払い(カトリック教会のエクソシスム)の祈祷師”という意味である。
● 原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティはホラーとは無縁の俳優兼コメディ作家として活躍していた。しかし『ワシントン・ポスト』に掲載されていた悪魔祓いの記事に衝撃を受け、取材を開始、エクソシストを書き上げた。
● ウィリアム・ピーター・ブラッティは実際の事件を元に小説を書き上げた。事件は1949年、カリフォルニア州で起きたもの。実際は少年に悪魔が付き、体に奇妙な文字が浮かび、しゃがれた声でしゃべった。
● ワーナーは『フレンチ・コネクション』でアカデミー賞に輝いたウィリアム・フリードキンに監督を依頼することにした。ドキュメンタリータッチで緊張感ある演出が出来るという理由だった。他の監督候補にはスタンリー・キューブリック、アーサー・ペンなどがいた。
● リーガンの母親役にはシャリー・マクレーンやジェーン・フォンダ、オードリー・ヘップバーンを候補に挙げたが、フリードキンは彼女たちを断固拒否。『ラスト・ショー』で注目していたエレン・バースティンを選んだ。理由は「他の女よりおっかないから」
● 過激なリーガン役を演じてくれる少女は見つからないと考えていたフリードキン。オーディションに現れたリンダ・ブレアに「映画の神が俺に最高の贈り物をくれた」と感じた。
● 監督はメリン神父が悪霊パズズの像を発見するシーンをイラクで行うと主張し、キャスト・スタッフは1か月間イラクに滞在することになった。50℃近い灼熱の気温、撮影クルーに広まった病気、イラク国内で起きたクーデター、間違えてオーストラリアに送られた悪霊パズズの像など滞在中に起きた問題は数知れなかった。
● フリードキンはリーガンの寝室のセットをニューヨークの音響スタジオに組んだ。彼はセットの室温をいつでも常温0度にしていた。吐く息が凍りつくようにしたかったため。
● リーガンが十字架を性器に突き刺す場面で、それを止めに入る母親役のバースティンをピアノ線で思いっきり引っ張ることにした。何も知らないバースティンは猛烈な勢いで転倒し、背骨を強打して骨格が歪んでしまった。
● 撮影が進むとフリードキンは現場に拳銃やショットガンを持ち込むようになった。彼はそれを演じる俳優たちのすぐそばで予告なしに発砲し始めた。死の恐怖が、映像に緊張感を持たせた。
● カラス神父の死に際に告解を与えるダイアー神父は本物のイエズス会の神父。動揺しながらもカラス神父に語りかける演技が いまいちと見た監督はツカツカと神父に歩み寄りビンタ一発。すかさず撮影に入り見事にOKが出た
● リンダ・ブレアの悪魔に憑りつかれたメイクには3時間かかった。43歳のマックス・フォン・シドーを70歳以上のランカスター・メリン神父見せるメイクには4時間かかった。
● エンドタイトルに使用されている曲は、イギリスのロック・ミュージシャン、マイク・オールドフィールドの「チューブラー・ベルズ」と、ドイツの現代音楽家ハンス・ヴェルナー・ヘンツェの「弦楽のためのファンタジー」。
● 初公開時、テレビ伝道師により「悪魔が映画のフィルムを形作っている」とされた。また映画の話題作りのため、フリードキンが撮影中の事故を誇張してマスコミに語ったため、噂が一人歩きする結果となった。
● 公開前映画を上映したいと申し出た映画館は全米で26だった。監督のウィリアム・フリードキンは公開前にその26の映画館全てを訪れ、明かりと音の質を確かめた。
● 『エクソシスト』はホラー映画にもかかわらず、アカデミー賞で10部門にノミネートされた。
● リンダ・ブレアはこの映画公開直後、何者かに命を狙うぞというような脅しを受け、家族と共に6ヶ月間、護衛の警察と生活をともにした。

データ

Copy / この家の少女に 想像を絶する何かが起きている! すべてを託された男 《エクソシスト》の生命を賭け闘いが--いま始る!
原題 / exorcist
原作者 / ウィリアム・ピーター・ブラッティ
監督 / ウィリアム・フリードキン
製作 / ウィリアム・ピーター・ブラッティ
脚本 / ウィリアム・ピーター・ブラッティ
撮影 / オーウェン・ロイズマン
音楽 / スティーブ・ボエデカー

リーガン・マクニール / リンダ・ブレア
クリス・マクニール / エレン・バースティン
デミアン・カラス神父 / ジェイソン・ミラー
ランカスター・メリン神父 / マックス・フォン・シドー
キンダーマン警部 / リー・J・コッブ

上映時間 / 1時間12分
制作年 / 1973年
制作国 / アメリカ

THE EXORCIST – Trailer – (1973) – HQ –


 


エクソシスト
( AllPosters.co.jp )

参考

傑作ホラー映画『エクソシスト』のキャストの現在 | Ciatr[シアター]
オカルト映画金字塔『エクソシスト』の知られざる20の事実 | Ciatr[シアター]
《閲覧注意! 》恐怖のホラ-映画・「エクソシスト」撮影現場 – YouTube
【閲覧注意!】映画「エクソシスト」撮影裏画像 – NAVER まとめ
~あの人は今~: リンダ・ブレア Linda Blair エクソシストの女の子
映画「エクソシスト」で神父たちは聖書のどこを朗読 – 洋画 | 教えて!goo
エクソシスト (映画) – Wikipedia
悪魔が撮った映画 『エクソシスト』 ( 映画レビュー ) – 映画大好き人間の部屋 – Yahoo!ブログ
~あの人は今~: リンダ・ブレア Linda Blair エクソシストの女の子
あの有名なホラー映画、エクソシストのテーマについて知りたいです。タ… – Yahoo!知恵袋



更新履歴

3稿)2016年10月17日、シネマドローム
3稿)2015年04月02日、シネマドローム
2稿)2011年07月11日、シネマパレード~隼
初出)2001年02月11日、東京つまみ食い