謎の多い物語。ハウルの動く城の感想です。

 

作品紹介

宮崎駿監督、《千と千尋の神隠し》以来3年振りの新作
魔女により90歳の老女に変えられた少女ソフィーは、みなから恐れられている魔法使いハウルのもとへ
イギリスの児童文学作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの小説を原作
 

 

感想

ロードショーは六本木で見ました。でもわからないところがあって感想は未完のまま。今回、TV放送を録画、何度か観て確認できたので、加筆したものをアップします。初めにさすが宮崎アニメと思ったところをあげると・・・。

まず、サリマン(王室付きの魔法使い)が城の中で海を出すシーン。かつての魔法の師匠、サリマンに城に呼び出されたハウルは代わりにソフィーを城へ向かわせます。城の広間で彼女と対峙するソフィー。そこに国王の姿で現れたハウル、その正体をサリマンは一目で見通し、逃がしませんよと笑う瞬間です。
床からあふれ出す水、水、水。画面いっぱいが海。このぐぐぐぐの2~3秒が凄い。
ありえない事が本当に起きたと思う不思議。アニメだから何が起きてもおかしくないのに、城という秩序で縛られた十数分間が、ぷちんと切れたかのよう。ソフィーたちが海中に沈むように、私も映像に引き込まれていきました。

次は精霊たちのカゴメカゴメのシーン。やっと城の階段を昇り終え、フラフラになった荒地の魔女。椅子に座っていると四方のカーテンが上がり、巨大な電球が光り始めます。魔女の影かと思いきや、それは精霊か何かのよう。手をつなぎ輪になってカゴメカゴメを踊り始めます。魔女は封じ込められ、苦しみ出します。
ハウルとサリマンの対決シーンでも、流れ星がハウルを囲みカゴメカゴメするシーンがあります。踊る流れ星たちに顔はなく、線香花火のような顔。表情がまったくないのが不気味です。
このイマジネーションが驚き。見ればすぐわかるけど、この情景を0から創造できるのはすごい。電球(科学?)の光が魔法の力を奪うという暗喩。また本当の齢に戻ってしまった魔女、それまでとの対比も鮮やか。
 


 
おばあちゃん2人の階段の昇り対決も面白かった。こんな争い見たことない。
(;^_^A
はぁはぁ、ぜいぜい言ってるうちに、それまで悪役だった魔女に親近感が。その後の展開の無理を軽減しています。謎の犬《 ヒン 》や手をかさない衛兵も、いるだけで十分効果的。

よくわからなかったところも何箇所か上げてみます。まずは町が戦火に包まれた後のソフィーの行動。
意を決して、動く城を山の上へ移動。そして《 ここにいる限りハウルは戦うわ 》といってカルシファーを連れ城を出ます。結局動く城は倒壊。なのに壊れた城に戻り、カルシファーを煽てて城を動かす・・・。
一体何がしたい!?
(=。=;
シーン毎は分かりやすい会話と動きですが、つなげてみるとその行動の真意がわかりません。気が変わった風でもないし。物語を終わらせるのに動く城を壊したか、それとも2足歩行する城を見せたかったのか、宮崎ワールドの神様は。

次はハウルのキャラクター。基本設定では弱虫魔法使いのはずが、ちっとも弱虫でないハウル。髪の毛の色が変わっちゃった時に取り乱したくらいでした。もっと荒れ地の魔女やサリマンにビクビクしてたら、守る人を見つけた後の行動と減り張りがついていたら、もっと分かりやすいかったろうに。かっこいいキャラでいくなら、物語が違うのでは。

荒れ地の魔女がハウルの心臓をほしがる理由もよくわからなかったし、マルクルの過去も不明。子供にも分かるほど明快な物語が多い宮崎アニメだけになぜ?と首をかしげます。
私が読んだネット上の評価では7対3ぐらいで批判的意見が多かったです。分りにくさを上げる人が大半。ソフィーの見た目の年齢がころころ変わるのも不評のようでした。
しかし、数は少なかったですが、親が見た子供の反応を読むと、すべて《 子供は大変満足している 》という報告。本来の目的に戻ってるということか・・・。
 

薀蓄

イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジー小説『魔法使いハウルと火の悪魔』(原題:Howl’s Moving Castle)を原作とし、呪いで老婆にされた少女ソフィーと魔法使いハウルの奇妙な共同生活が、宮崎監督により「戦火の恋」を柱として脚色され描かれている。
物語前半は比較的原作に準じているが、後半は原作には無かった戦争が付け加えられるなど全く違った展開になっている。原作者のジョーンズは「ハウルの性格を変えないように」とだけ注文をつけ、映画の感想を「とても素晴らしかった」「宮崎は私が執筆したときと同じ精神で映画を作った」と語っている。
当初のタイトルは、宮﨑考案の「ハウルの蠢(うご)く城」だったが、鈴木敏夫に強引に却下されている。城のイメージは「動く機織り機」であった為、重そうな音を出すのに苦労したという。金属音を重視すると耳障りになるという意見があった事から、木の軋む音で重さを表現した。この音はスタジオに大工を呼び、建材を組み立て、それを擦ったり動かしたり壊したりした色々な音を練り合わせ取り込んだ。最終的な形になるまで3~4ヵ月かかったとの事である。
「動く城」はオブジェが北海道旭川市に現存し、展示されている。映像は、このオブジェを参考にして作られた。

 

小説版『ハウルの動く城』では、ハウルが外出するときは戦争のために出かけるのではなく、女の子をナンパするために街に出て行くことがほとんど
映画の中では、王室付きの魔法使いで強大な力の持ち主の女性として描かれているサリマンですが、原作は男性でありハウルとは同期という設定になっている。

資料

英語タイトル:Howl’s Moving Castle
コピー:「ふたりが暮らした。」(糸井重里)
コピー:「この城が動く。」
コピー:「生きる楽しさ。」
コピー:「愛する歓び。」
コピー:「ヒロインは、90歳の少女。」
コピー:「恋人は、弱虫の魔法使い。」
監督:宮崎駿
脚本:宮崎駿
原作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いハウルと火の悪魔』
制作:鈴木敏夫
製作総指揮:
音楽:久石譲
主題歌:倍賞千恵子「世界の約束」
撮影:奥井敦
編集:瀬山武司

ソフィー(帽子店の長女)/ 倍賞千恵子
ハウル(動く城の主)/ 木村拓哉
荒地の魔女(ハウルをつけ狙う魔女)/ 美輪明宏
マルクル(ハウルの弟子)/ 神木隆之介
カルシファー(動く城の暖炉に住む、火の悪魔)/ 我修院達也
レティー / 香月弥生
ファニー / 八十川真由野
カブ(カブ頭のカカシ)/ 大泉洋
サリマン(王室つきの魔法使い)/ 加藤治子
ヒン(謎の犬)/ 原田大二郎

配給:東宝
公開:2004年11月20日
上映時間:119分
製作国:日本
言語:日本語

制作費:24億円

ハウルの動く城 予告編 – YouTube


 

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参考・引用

ハウルの動く城 – Wikipedia
『ハウルの動く城』の原作小説設定【映画では描かれなかった秘密】【ネタバレ注意】 | ciatr[シアター]
【ソフィーの能力?】"ハウルの動く城"の都市伝説集【ジブリ】 – NAVER まとめ
[ネタバレ]『ハウルの動く城』がもっと面白くなる!隠された設定 – NAVER まとめ
 

更新履歴

3稿)2017年10月24日、シネマドローム
2稿)2015年10月23日、シネマドローム
初出)2006年08月07日、東京つまみ食い