夏の本当に怖い話。実話、オープン・ウォーターの感想です。

紹介

脱水症状、呼吸不全、焦燥、震撼、そして激痛。サンダンス映画祭で話題となったパニック・ホラー。
ダイビング・ツァーで外海に出たスーザンとダニエル。海面に浮上するとボートがいない!成すすべもなく海に漂う二人。やがて一匹二匹とサメが集まってくる。
実は実話(本当?)。

感想 ~ ネタばれ注意

七人、騙される

怖いのを覚悟でこの映画を観たのには理由があります。《 二人が海に取り残されてから物語がどう展開するのか? 》。それが知りたくて、知りたくて、しょうがなかったからです。しかしサメに食べられてお仕舞だなんて、誰が想像できたでしょう!
(;^_^A

要所々々でXX時XX分との字幕が出て、生存者の証言を元にした再現ドラマのようなのに。・・・ずるい。

取り残されたダニエルとスーザンの夫婦は救助を待ちます。お互いを気遣い、冷静さを保つ二人。ボートは遠ざかり、遠くを飛行機が飛んでいます。マスクを太陽に反射させて、気付かせようとしますが、その日は生憎(あいにく)の曇天、役に立ちません。小さなサメが現れ、すぐにどこかに行きました。

10分が過ぎ、30分が過ぎ、2時間が過ぎ。突然スーザンは足に、ダニエルは首に痛みを訴えます。大慌ての二人、実はクラゲの仕業。まずクラゲからきましたか・・・。進展はなくても時間は流れて行きます。

極限状況の二人

プカプカ浮かぶ二人を長映しするカメラ。海水を飲んだスーザンは気分が悪くなります。ダニエルが支え、スーザンが横になり一休み。下に大きなサメの姿が見えます、ちょっと早く出過ぎ、多く出過ぎ。

ふと気が付くスーザン。ダニエルの姿が見えません。まさか寝ている間にサメに!? 実は二人とも眠ってしまい、別々に流されていたよう。昨夜のクーラーの壊れた部屋、安眠を邪魔した虫の音は伏線だったのか。お互いを呼び合い、泳ぎ、合流。それにしても仲の良い夫婦です。

カメラは鳥瞰(ちょうかん)、海面ギリギリ、水中からのアングル。まるでタイマーセットの吃驚箱をじっと見てるみたい。緊張感もゆらゆら、こちらまで気分が悪くなりそうです。ついに切れて叫び出すダニエル。スーザンとの喧嘩が始まります。ウツボなんか追っかけてるから集合時間に遅れたとか、スキーにすればよかった云々。極限状況は愛をも蝕(むしば)むのか。

ぜんまいの切れる時

サメがダニエルの足を・・・。潜って足を確認するスーザン。海が黒い血で染まり足がどうなっているのかわかりません。幸い傷は浅く、ベルトを巻いて血止め。ダニエルはもう正気を失いかけています。既に夕暮れ、嵐までが近付きます。スクリーンは真っ暗になり、見えるのは字幕の文字だけ。

朝。

ボートに残されていたスーザン達のバックが発見され、陸では大騒ぎになります。スーザンの顔は既に死体の色、とうに限界を越えています。ダニエルを諦め、そっと離すスーザン。ぴくりとも動かないダニエル。ぱちゃぱちゃとサメが跳ね、ダニエルを海底へ消えて行きます。

スーザンを囲むすざましい数のサメ。身を軽くして自ら海に沈んで行くスーザン。結局何もできず、体力と気力を失い、死んでいった二人。それを確認してこの映画は終わるのです。短いエンドロールの横でサメが上がる映像。お腹を切り裂いて出てきたものは・・・。

えっこれで終わり? なんとも気まずい終わり方。でも館内が明るくなったらば外に出るしかありません。
(=。=)

人の命も総数管理

もうひとつ見る前に気になっていたのが、なぜボートは二人を置き去りにしたか?この謎は見事解決しました。ガイドは総数(20人)しか把握(管理)してなかったのです。ダイビングに来てるのに、マスクを忘れたおじさんがいて、早めにあがった参加者から、ゴーグルと相棒を借りて海底へ。ガイドはその二人が上がって来たのをダブルカウント。時間ギリギリまで潜っていたダニエルとスーザンは置き忘れ。出発前になぜもう一度数えない?それにしても翌朝まで気が付かないとは・・・。ダイビングをする人の話では海外ではよくある話らしい。ほん怖。

・・・スマホがあれば助かったかなぁ。

薀蓄

デジタルビデオカメラ撮影で行った超低予算映画。制作費13万ドル、約1,400万円。
CGやスタントは予算の関係で一切未使用。海岸沖32キロの海原にマグロのブツを撒いて集めた本物のサメ、その中で役者は演技を行っている。彼らは計120時間以上をサメの海の中にいた。撮影は週末だけ行われ、約2年半かかっている。
役者は何が起こっても訴訟など起こさないという権利放棄書にサインをしている。実際、ダニエルはバラクーダに咬まれたが、撮影はそのまま続行、中盤のサメに足を咬まれたシーンとなった。
監督・脚本のクリス・ケンティスとプロデューサのローラ・ラウは夫婦。スタッフはこの二人とローラの妹だけ。
オープン・ウォーターの意味は<開放水域>。
映画は1998年にグレート・バリア・リーフ沖で置き去りにされ、行方不明となったローナーガン夫婦をモデルにしている。
実はサメは臆病な生き物。ただアシカやアザラシが好物なため、間違えて人間を食べることがある。
 

資料

原題:Open Water
コピー:海の恐怖が今始まる…。
監督:クリス・ケンティス
脚本:クリス・ケンティス
原作:-
制作:ローラ・ラウ
音楽:グレーム・レヴェル
主題歌:-
撮影:クリス・ケンティス、ローラ・ラウ
編集:クリス・ケンティス

スーザン / ブランチャード・ライアン
ダニエル / ダニエル・トラヴィス

配給:プレシディオ
公開:2005年6月25日
上映時間:79分
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語

制作費:$130,000
 
 
Open Water Trailer HQ (2003) – YouTube


 

本編を観るには・・・


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( オムニセブン )


参考・引用

オープン・ウォーター – Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC
『オープン・ウォーター』こそ本当に怖い映画。地味に恐怖心を煽る… | My Life is Moive – 映画のような人生を -/おすすめ映画レビュー感想評価ネタバレ

更新履歴

4稿)2018年03月27日、シネマドローム
3稿)2015年08月01日、シネマドローム
2稿)2010年09月29日、シネマパレード~隼
初出)2005年07月11日、東京つまみ食い