★ ルパン

銀座のバー、ルパン。初めて入りました。


 

感想

  
ルパンついに逮捕!
 
以前から手配中のルパン、ついに潜伏先を発見。
v(^_^)
 
地図では西五番街通りに面しているように見えるバーですが、実は隣の並木通りの間、ビルの隙間を縫うT字路にあります。目印の怪盗ルパンの絵看板が、みゆき通りから見ることができました。銀座を知り尽くした通(つう)が通うというBarルパン。昭和の文士の多くが馴染みだったそうです。でも店の前まで行って絶句。幅の狭い煉瓦の壁、そこに真っ黒なドア。ドアの中央にLupinの文字、その周りに金属細工の縁取り。この雰囲気…。は、は、入りにくい。《笑うせーるすまん》にでも出てきそうな店、中に入ったら時空を越えてしまいそうです。
ヽ(´o`;)ノ
さすがルパン、すんなりとは逮捕できません。魚やで焼酎を飲んで勢いをつけ、再び戻ってきました。
 
今まで飲んでいたのは何?
 
ここは銀座、そして老舗のバー。ドアを開けた途端、バーテンさんと馴染みの客の視線を浴びそうです。勇気を出し扉に手をかけると、すぐ地下へ続く階段が。降りて突当りを右へ、そこに本当にタイムトラベルしたようなバーがありました。
右手にカウンター席、左手には壁を刳(く)り貫いたようなテーブル席が2つ。L形のカウンターはサラーリーマンらしき客が数名います。よかった、現代の背広を来ている。
(^。^)
 
奥のカウンターが空いてたので、そこに入り込みました。Kさんはマティーニ、私はモスコミュールを注文。横を見ると丁度私達が座っている席に胡座(あぐら)をかくように座る男の写真が。一体誰だろう?
バーテンダーが軽くシェイク。出てきたモスコミュールを見て吃驚。これは…。これはまるでアイスコーヒー、銅製のマグカップに入ってます。中にはレモンも半分まるごとはいっていました。
一口飲んでまた吃驚。美味し~い~!!これがお酒?まるでジュース、いや硬水のサイダーにレモンを入れたよう。なんというか…透き通っています。
マティーニも一口頂きました。こちらはちょっと、お洒落な苦さ。どちらもカラオケの飲み放題で飲むのとは別物、名前以外全てが違います。・…って比べるのも失礼か。初めてカクテルを美味しいと思いました。
 
文豪バー
 
家に帰って改めてルパンを調べてみました。壁の写真は太宰治。林忠彦という写真家がベロベロに酔っぱってるところを取ったのだとか。いっしょに写っているのは坂口安吾。あの席は有名で座る順番待ちができることもあるのだとか。知らないで座って、損したのか得したのか。
f(^_^)
 
ルパンでもうひとつ驚いたのは会計。手書きの領収書に書かれていたのは5000円弱。カクテル2杯とチーズだけなのに、やっぱり高いなぁと思っていたら、銀座のバーでこの値段は良心価格らしい。う~ん、私もまだまだ、井の中の蛙(かわず)です。
酒場ルパン。見つけ難さ、入り難さ、値段。3つともワースト3に入る店ですが、それでも★は5つです。
 
( この記事は2005年05月16日に、東京つまみ食い に掲載したものです。)



 

Translate »