トム・クルーズがサムライに!? ラスト・サムライの感想です。

 

作品紹介

トム・クルーズがサムライを熱演。渡辺謙演じる勝元がアメリカでも話題、アカデミー賞の声も。
2003年のアメリカ映画。監督 エドワード・ズウィック、出演 トム・クルーズ、渡辺謙。
明治初頭、お雇い外国人として日本を訪れたネイサン。そこで日本人と武士道を知る。
 
 

あらすじ

かつての南北戦争の英雄、オールグレンは酒浸りの日々を送っていた。脳裏に去来する原住民討伐戦。彼の部隊は無抵抗の村を焼き払った。今も聞こえる子供(インディアン)達の泣き叫ぶ声・・・。
金目当てで渡った異国の地。近代化を図る蛮國、日本で彼は官軍の指揮官となる。敵は反旗を翻(ひるがえ)す勝元の一群。しかし軍はまだ未熟。早すぎた討伐戦に、オールグレンは勝元に捕らえられる。
勝元の村でサムライの生活を目(ま)の当たりにするオールグレン。彼は徐々に彼らの強い精神に惹かれていく。そして村には討伐戦で夫を彼に殺された勝元の妹《 たか 》がいた。
 
 


 

感想 ~ ネタばれ注意

涙までは出ませんでしたが・・・

日本を取り上げている外国映画、結構あります。古くは《 007は二度死ぬ 》(’67)、《 ザ・ヤクザ 》(’74)から《 ブラックレイン 》(’89)、《 カブキマン 》(’90)、《 ミスター・ベースボール 》(’92)、《 パール・ハーバー 》(’02)、《 キル・ビル 》(’03)・・・。
奇妙な日本に笑うやら、なんか悲しいやら。この映画にもいくつか? シーンがありますが、でもかなりマトモ。それにそんなことは無視できる程の良さを、この映画は持っています。

見事な殺陣シーン

まずよかったシーンをいくつか。
オールグレンが勝元の一群と戦うシーン。上司の命令で訓練不足の官軍を引き連れ討伐に向かうオールグレン。鉄砲という新型兵器だけが頼りの官軍は、山に潜んでいた勝元の一群に全滅させられます。
この時のサムライの登場シーンがよかった。鉄砲を牽制(けんせい)し、玉詰の時に一気に攻めてくる勝元の一群。威圧感たっぷり、迫力がありました。

オールグレンが村に打ち解けてきた頃。祝いの席を急襲する忍者集団。殺陣に迫力がありました。お茶の間時代劇とは違い、早い早い。間がないので殺陣としては失敗との声もありますが、新鮮でリアルに感じました。腰の入った抜刀、殺陣は作品全般を通して迫力があり、《 キルビル 》とは大違いでした。
(^^;

オールグレンが日本に渡って来るシーンで登場する横浜港。CGで再現された横浜港は見事。《 あぁ~こんなんだったんだ 》と私の中で明治時代の横浜港として記憶されました。町並みのセットも雰囲気が出ていました。特に町を歩く人々!顔付き(特に女性)がまさに明治時代。どこから連れてきたのだろう?

パーフェクトな死?

逆に残念だったところ。
人気のある終盤の合戦シーン。十分に訓練され、増員された官軍に勝元、オールグレンが挑み、次々と死んでいきます。ネット上でも涙、涙、涙と評判になってるシーンで、映画館の中でも啜(すす)り泣きの声があちこちから。でも私は今ひとつ感情移入ができませんでした。
勝元はオールグレンに止(とど)めをさしてもらい、苦しそうにパーフェクトと言って死にます。侍ならニッと笑って死んでほしかった。官軍の指揮官が砲撃を止め、死んだ勝元に対し全員が土下座をする。ここも唐突過ぎる感じ。
オールグレンが《 たか 》の元に戻るのも、迷惑な気が・・・。全体的に《 たか 》の気持ちがよくわかりませんでした。
 


 
ネット上の評判

映画を見終わった後は、ネット上の口コミ評価を読むのが常になってきた私。今回この映画の評判の良さには驚かされています。2、3回見ているのはザラ、6~8回観たという人も珍しくありません。忘れていた侍の魂に魅せられたとか、トムクルーズに引けを取らなかった渡辺謙に感動とか、ちょっとおかしな部分があるにしても、ここまで日本を正しく表現していてくれて嬉しいなど。

特に海外の評判には驚き。海外で見た日本人感想や映画館でのウケを読むと、終わった後のスタンディングオベーションは当たり前、特に渡辺謙の人気が高いようです。意外? にサムライの精神に感動する人も多く、剣道の教室に通いたくなったと言われたり、侍という字がカッコいいから書いてくれとか、せがまれるそうです。そこまで・・・。
ただしメディアの評判はそれ程でもないようで、メディアの評価を批判するコメントも多く見られました。
 
 


 

薀蓄

戦闘シーンの苛烈さや、一部に介錯シーンなどを含むため、アメリカ公開時はR指定(17歳以上対象)となっている(日本では全年齢指定)
物語のモデルとなった史実には、元政府の要人による叛乱という意味では、西郷隆盛らが明治新政府に対して蜂起した西南戦争(1877年)が該当するとされる。
新政府側では明治天皇の執政という形で「大村」なる日本陸軍強化のため西洋化を推し進めるという人物が登場するが、史実では大村益次郎が明治政府のもとで兵制の近代化と日本陸軍の創設に尽力しておりイメージが重なっている。
劇中、時代考証から外れた上に描写が誤った、漫画的な忍者軍団が登場する。これについては日本人スタッフが難色を示したものの、監督はじめアメリカ人スタッフの「間違っているのは解っているが、どうしてもニンジャを撮りたい」という要望でそのまま残っている。
主なロケ地は姫路市にある古刹、書寫山圓教寺。戦闘場面や村のシーンなどはニュージーランドで、街中のシーンはハリウッドのスタジオで撮影された。このほか、冒頭で10秒ほどであるが、長崎県佐世保市の九十九島の遠景が使われている。
オーディションが行なわれた時点では、渡辺謙は英語が満足に話せなかった。そのため渡辺は、オーディションに合格してから英会話を特訓した。その甲斐あって、現在では英会話に関しては通訳無しで意思疎通ができるレベルに到達し、それ以降の作品(『SAYURI』や『硫黄島からの手紙』、『インセプション』など)でも英語力を生かした演技をこなしている。
真田広之は撮影開始時点ですでに英語が話せた事を生かし、演出面で日本人から見ておかしく感じる部分が無いかといった微細な部分に関して、ほとんどの撮影現場に立会って意見を述べ、結果的にスーパーバイザー的役割もこなしており、英語の話せる原田眞人も同じく製作に協力した。
最後の合戦シーンでは、JAC出身である真田広之の殺陣姿が大変に見事なものであったため、主役のトムよりも目立ってしまったとして、真田のシーンが大幅にカットされた。
配役のうち、「寡黙なサムライ」である福本清三の起用に関しては、コーディネーターである奈良橋陽子の推薦によるところが大きい。

 
撮影のためにトム・クルーズが来日し書写山に訪れた際、近隣の蕎麦屋にトムがサイン色紙を送った。しかしその後日深夜、その蕎麦屋に空き巣が入り、サインが盗まれるという事件が起こった。犯人は未だに捕まっていない。
トム・クルーズが、姫路・書寫山圓教寺の和菓子屋「杵屋」で創作バームクーヘン「千年杉」を50箱購入。
クライマックスのシーンでトム・クルーズの乗る馬に股間を蹴られるエキストラが映りこんでいる。
 


 

資料

原題:The Last Samurai
コピー:-
監督:エドワード・ズウィック
脚本:ジョン・ローガン、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコビッツ
原案:ジョン・ローガン
制作:トム・クルーズ、トム・エンゲルマン、スコット・クルーフ、ポーラ・ワグナー、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコビッツ
製作総指揮:テッド・フィールド、チャールズ・マルヴェヒル、リチャード・ソロモン、ヴィンセント・ウォード
音楽:ハンス・ジマー
主題歌:-
撮影:ジョン・トール
編集:スティーヴン・ローゼンブラム、ヴィクトール・ドュ・ヴォイス

ネイサン・オールグレン / トム・クルーズ
勝元盛次 / 渡辺謙
サイモン・グレアム / ティモシー・スポール
バグリー大佐 / トニー・ゴールドウィン
氏尾 / 真田広之
明治天皇 / 中村七之助
寡黙なサムライ(通称ボブ)/ 福本清三
大村 / 原田眞人
たか(勝元の妹)/ 小雪

配給:ワーナー・ブラザース
公開:2003年12月6日
上映時間:154分
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語、日本語

制作費:$140,000,000

ラストサムライ – YouTube


 

 

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参考・引用

ラストサムライ – Wikipedia
超映画批評「ラストサムライ」70点(100点満点中)
映画評論 ラスト・サムライ
池松壮亮、トム・クルーズの『ラスト サムライ』思い出話に「覚えてない」 – シネマトゥデイ
映画「ラストサムライ」
【ELLE】『ラストサムライ』が日本人俳優に希望を与えた|アカデミー賞を量産する演技コーチが語る、日本人がハリウッドで活躍するために必要なこと|エル・オンライン
トム・クルーズ主演「ラストサムライ」 S級アクション映画としてはCクラス – さて、いかがなものかと?
ラストサムライ | ニュージーランド

更新履歴

3稿)2018年01月21日、シネマドローム
2稿)2015年12月01日、シネマドローム
初出)2004年01月19日、東京つまみ食い