★[映画用語]当て書き

 映画用語 ~ 当て書き


演劇や映画などで、その役を演じる俳優をあらかじめ決めておいてから脚本を書くこと。

 

言葉の意味がわかるコピペ

宮藤官九郎の場合、NHKの朝ドラ『あまちゃん』で主人公・アキ(のん、本名・能年玲奈)の母・春子役を演じたのは小泉今日子だが、「役というより、完全にプライベートの小泉今日子そのものだった」(ドラマ関係者)とまで評されていた。

「実は“素”の大泉さんがまさに、信幸そのものなのです。バラエティー番組ではお笑い芸人化し、映画の舞台挨拶ならマスコミが取り上げやすいようなキャッチーなワードを散りばめる。これは事前シミュレートの賜物。インタビュー取材では細かく原稿チェックを行い、作品や自分がどう映るか徹底的に考え抜く人なんです」

業界関係者は「いやいや、業界では『三谷さんは天才だ』という声が続出していますよ。茶々ほどではありませんが、竹内さんには何とも言い難い“裏”がある。中村獅童さんと離婚した際も、原因は彼の浮気でしたが、一部では『結婚生活に疲れ、他の女のところに逃げ込んだ』と獅童をフォローする声も上がっていた。具体的な夫婦トラブルも聞いたが、事実ならば現実逃避したくなるのもわかる。ある大手プロの社長は、竹内がブレイクした理由について聞かれ、『腹黒いからに決まっているだろ!』と即答していた」と明かす。

 

 

三谷映画といえば、主役クラスが勢ぞろいするオールスターキャスティングがいつも話題をさらう。今回も「メインキャストはほぼ全員がアテガキ」という三谷組ならではの贅沢さは健在だ。主人公の黒田啓介を人間味たっぷりに演じる中井貴一は監督と同学年。監督が初めて書いた2時間ドラマ「天国から北へ3キロ」(91年/CX)の主演が中井だったという縁もあり、その親交は長く深い。

作品ごとに違った魅力を提示する長澤。『コンフィデンスマンJP』では、前述したように、背景がまったく描かれないなか、とにかくハイテンションで“オサカナ”と呼ぶターゲットを騙し、大金をせしめる天才詐欺師ダー子を痛快に演じている。

脚本を務める古沢良太は、ダー子というキャラクターを「あてがき」と話していたが、長澤は「古沢さんは私のなかにある“意外にお調子者”な部分を見抜いていたんだと感じました」(クランクインより)と、自らの性格を投影している部分もあることを述懐している。デビューから19年という歳月を経過しているが、まだまだ引き出しはいっぱいあるのだという長澤の懐の深さをあらわすエピソードだ。

 

更新履歴

初出)2020年11月03日、シネマドローム
Translate »