◆ 七人、強盗と対峙する
● 朝一のバスに乗らなければ。と早く家を出たものの、まだ10分も前。自分のバス停を素通りし、進行方向を逆に歩きます。遡(さかのぼ)ればそれだけ座れる確率も高くなる、立って待つんだったら歩いちゃおと、最近これが習慣になりました。ひとつ手前のバス停に着いてもまだ7分前。さらに一つ前のバス停へ急ぎました。狭いバス停に一列に並ぶサラリーマン。すぐにバスが来て、私も乗り込んだ時、それは起こりました。
「 ぎゃー、いや、ぎぃー 」
何事?女の子が騒いでます。見ると彼女のバックをもぎ取ろうと必死な男。最後に乗ろうとした彼女を狙ってた様子。
「 これはヤバイ… 」
運転手の呟(つぶや)きに、反射的にバスを降りました。暴漢と対峙。男はフルヘルメット。バックから手を離し、金属製のヌンチャクを取り出しました。あれ、これは本当にヤバイ…。こっちが怯(ひる)んだ隙に、男はどこかに消えました。
女の子は怒りと悲しみ、そして恐怖に身を震わせています。声もかけられず、彼女の後からバスの中へ。いざとなると大声って出ないものだな、細かな記憶も飛んでいます。ドラマだったら難無く、賊を捕まえるんだろうけど。
終点。バスを降り、先を歩く私をパタパタを追いかけてくるサンダル履き。
「 あの私…、先ほどはどうもでした 」
もうすっかり元気そう。気を付けるのだぞ、町娘。ありがとうございます、お侍さま。
(^_^;
しかし、警察に届けなくてよかったのかな。
( この話は 2005年07月18日に、東京つまみ食い [ ほんに子守も楽でねぇ ]号にアップしたものです )
◆ 更新記録
(2016年06月12日 ~ 2016年06月18日)
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◆ タイトルの言葉
● 1966年、実写版 悪魔くんのオープニングより。ほとんど呪文、アカペラで歌うのはジャズボーカリストの水島早苗という人らしい。てっきり、来宮良子さんの若い頃だと思ったのに。
● 日本語の歌詞がついていたとは驚き。「 踏み出でて 」という単語はボキャブラリがないと出てこないなぁ、さすが水木しげる。番組をみた感想は こちら に書きました。