生きたキーウィが見れるのはここだけ。

  レポート

日本ではここだけ
天王寺公園を歩くと、すぐそこに見える通天閣。行く手から怪しげな雄叫びが聞こえます。そこは天王寺動物園。動物園なんて小学校の時以来。暇潰しに覗いて見ることに。考えていみれば、ライオンがいて、象がいて、ペンギンがいる。ずいぶん日常と掛け離れた空間です。天王寺動物園は公園に隣接、広さもほぼ同じ程。そして売りは《キーウィ》です。なにしろ日本ではここにしかいないそうです。
天気のいい日曜日。家族連れが大勢繰り出しています。

大人の感想
端から順に回ることに。
最初はカバ舎十分に広いエリアがカバに割かれています。しかしカバはいずこ?カバは水の中にいることが多いためか、裏に回ると池の中が覗ける仕組みです。でもそこへ行ってもいません。一体どこに?どうやら人間の視線から逃れる術を知っている様子。カバでも視線って痛いのかな。

サイ、シマウマ、ダチョウにライオン。こんなに大きかったっけか…。当たり前だけど生きています。アニマトロニクスでもCGでもないところが新鮮。いつの間にか身についたか、動物は檻からは出られないと言う常識。子供の時のような緊張感がないのは寂しいです。一番の人気はトラでした。さすが大阪。

夜行性動物舎
お目当てのキーウィは夜行性動物の館に。小さな建屋です。入り口が曲がりくねってて、外の光が入らなくなっています。檻はすべてガラス張り。目が慣れるより先に現れたのは、インドオオコウモリの檻。かなりの数が舞っています。続いてはタヌキ。タヌキって夜光性だったんだ。上野動物園の遠い記憶では普通の檻だったような気がしますが。その隣は白鼻心(ハクビシン)。こいつだったのか。SARSで苛(いじ)められたのか、小屋から出て来ません。

そしていよいよキーウィの檻。かなり広めの檻ですが、やはりご本尊が見当たりません。何度か舞い戻って探す私、一瞬中を横切るキーウィを見逃しませんでした。結構デカく、大きなニワトリぐらいありました。果物とは大違い。長いクチバシをこまめに動かして、餌を食べてます。
キーウィはニュージーランドの国鳥。1970年の万国博覧会を記念して入園し、それ以来ずっと飼われているそうです。現在オス2頭とメス1頭が生息。世界でも飼っている動物園はごくわずかとか。鳥のくせに嗅覚が鋭く、匂いで土の中のミミズや昆虫を捜し出して食べるそうです。

白亜紀公園
岩山にバーバリシープがいました。これって大ツノの旦那?かな。
先に進むと見上げるほど巨大な檻が現れました。柱が太く頑丈、そして広い!こんな檻に何が…、T-REXでもいそうな勢いです。近寄って見ると、そこはバードゲージ(鳥の楽園)。約50種600羽の野鳥が放し飼いになっているとか。檻の奥には滝、その水が川になって檻を横断、大きな池もあります。これだけ広いと檻とはいえないかも。幸せ者の鳥達です。

こんなところに
コアラ館の横に人気(ひとけ)のない池がありました。そこは《水辺の動物たち》の檻。覗いて見ると亀といっしょに《まっかちん》がいました。子供の頃、田圃でよく取った、まっかちん(アメリカザリガニ)。あの頃、私の家は田圃の中の一軒家だったっけ。まさかこんなところで旧友に巡り会えるとは。(最近知ったのですが、この名で呼ぶのは関東の限られた地域だけのようです)。でももう、あの日は戻らない。まっかちんも既に挟みを振り上げて、こちらを威嚇する元気はありませんでした。
 

  案内

大正4年日本で3番目の動物園として開園
コアラ館、夜行性動物舎、バードケージ(鳥の楽園)など。「動物を安全に近くで見せる」ことをテーマに様々なタイプの動物たちの家がある
キーウィが見れるのは日本ではここだけ
約310種1500点の動物
 

  地図


 

  リンク集(参考サイト)

天王寺動物園
大阪市天王寺動物園 – Wikipedia
大阪市天王寺動物園 – ホーム | Facebook

 
 

探索年月:2004年03月
探索場所:天王寺



[ 更新記録 ]

2稿)2017年09月11日、街角アイキャッチ
初稿)2004年03月29日、東京つまみ食い