箱根旅行のレポート、2話め
◆強羅、アイス談議
小田原城を横目に、ロマンスカーは箱根湯元へと到着。トイレ休憩の後、登山鉄道へ。
さすが三連休初日。列車は満員、車内はその人口密度のせいでムンムン暑いです。座ってしまったのが運の尽き、外の景色も見れません。スイッチバックが体感できただけでした。でもなんだ、これだけ?という感じ。これなら甲府のサントリー登美の丘ワイナリーのスイッチバック道路の方が迫力がありました。何しろあちらは自分自身が運転手、それも後ろ向いての運転でしたから。
(^_^;
強羅へ到着。はぁ~やっと息がつける。ここからはケーブルカーに乗り換え、しかし発車はちょっと先です。誰も見向きもしませんが、売店にアイスの紫陽花味なるものを発見。なるほど、ここは紫陽花電車が走るほどのところ。すぐにバニラとのミックスを注文。白と紫の二重螺旋。ぺろぺろなめてるとS田さんが近寄ってきました。
~何ですか?それは!~紫陽花アイスです~美味しいですか?~う~ん、微妙な味です~
買うべきか、止(や)めるべきか。S田さんの中の格闘が見て取れます。動く広告塔(私)のおかげで、まわりの子供たちがおねだりを開始、カップルも食べ初めました。さてS田さんの決断は?なんだ、食べないんだ。
◆エンジニアの目
そろそろケーブルカー発車の時間。改札前に大勢が集まりました。ひとつの改札に駅員さんがひとり。徐々に人が入って行きます。さて、ケーブルカーってどんなもの?とホームを覗こうとした時、駅員の声が。どうやらホームが満員らしい、次まで外で待たなければならないようです。前のインド人のグループも困惑ぎみ、何が起きてるのか分からないようです。
並んだまま10分ほど経過して、やっとホームの中に。ホームは普通のと随分違います。まず目に付くのが真っすぐと上に向かう線路。ほぼ均等な傾斜で単線が延びてます。そのまま頂上まで続くようですが、先はかすんで見えません。ホームもそれに沿って傾斜。単線の両側をホームが挟みます。線路の間にワイヤーが。わかった、これで引っ張るんだ。
駅員の指示にもかかわらず、なぜかインドの人達は改札を右に折れ、ホームの後ろ側に行ってしまったため、私達一行がホームの先頭に。やがて、のんびりと2両ほどのケーブルカーが降りてきました。
車体が傾斜している以外は普通の旧式の電車車両。毎日毎日、上と下とのスイッチバックか。長閑(のどか)だなぁ。
~電線が来てるけど何に使うんだ?~やっぱり車内灯でしょう~それにしても上で引っ張っている人は大変だなぁ~ワイヤ切れたらどうなるか知ってる?~大丈夫、そんなこと年に数回しかないから~
仕組みについてワーワー議論しているのを聞いて、Dukeさんがぽつりと一言。
「…とてもエンジニアとは思えない」
気が付けば他の客は私達から一歩下がったところに並んでます。何か危険を感じされてしまったのか。
f(^_^)
◆溝車輪と平車輪
車両の先頭、特等席にDukeさんと並んで着席。すぐ前は運転席で、手を延ばせば運転手に触れられそうです。こちらも満員。かわいいリュックを背負った兄弟が横に来ました。
文字通り引っ張られるように動き出すケーブルカー。まるでロープウエイのようゆっくり動きます。両脇は民家です。すぐに次の駅に着きますが、誰も乗り降りする人なし。幼い兄弟はすぐに飽きて喧嘩を始まりました。後ろの方で母親が心配する声が。
やがて前方からもう一台のケーブルカーが降りて来ました。えっ!でもどうやってすれ違うの?見ると前方の線路が二股に分れており、その先でまた合流。なるほど、ここだけ複線なっているんだ。ここだけ引っ張るワイヤーも屈曲しています。絡まないところをみると、車両によって右を通るか左を通るか決まっているのかな。これじゃダイヤは厳守に違いない、運用が大変そうだ。考えてみればブレーキはどうなっているんだろう?
…と一人ブツブツ言っている内に早雲山に到着しました。
(^^)
この記事は 2005年10月17日に 東京つまみ食い にアップしたものです。
旅行場所:箱根
2稿)2017年09月05日、街角アイキャッチ
初稿)2005年10月03日、東京つまみ食い