★[アニメ]未来少年コナンの感想(第19話)

アニメ, 感想, 番組

● アニメの魅力は動きにある。 アニメ、未来少年コナンの感想です。

● 第001話 のこされ島
● 第002話 旅立ち
● 第003話 はじめての仲間
● 第004話 バラクーダ号
● 第005話 インダストリア
● 第006話 ダイスの反逆
● 第007話 追跡
● 第008話 逃亡
● 第009話 サルベージ船
● 第010話 ラオ博士
● 第011話 脱出
● 第012話 コアブロック
● 第013話 ハイハーバー        
● 第014話 島の一日
● 第015話 荒地
● 第016話 二人の小屋
● 第017話 戦闘
● 第018話 ガンボート
● 第019話 大津波
● 第020話 再びインダストリアへ
● 第021話 地下の住民たち
● 第022話 救出
● 第023話 太陽塔
● 第024話 ギガント
● 第025話 インダストリアの最期
● 第026話 大団円

 
★[アニメ]未来少年コナンのすべて


◆ 第019話 大津波

【 データ 】
● 初放映:1978年08月29日
● 脚本:吉川惣司
● 絵コンテ:宮崎駿、早川啓二
● 演出:宮崎駿、早川啓二
● 美術監督:高野正道、笠原淳二

【 感想 】
● ハイハーバーを占領したモンスリー、狙いは太陽エネルギーの秘密を握るラオ博士。村人たちは彼をおびき寄せるための大切な人質。なんとかエネルギーを手に入れ、インダストリアを復活させねば。
しかし前回、コナンがガンボートを破壊、形勢が不利に。意気消沈の戦闘員たちを叱り飛ばすモンスリー。一息付く彼女、その耳に入る鳥たちの囀(さえ)ずり。庭に出るモンスリー、溢れる日差し。
ここにはインダストリアにはない自然がある。そこに一匹の犬が。犬がまだ生き残っていたなんて。
場面は回想シーンへ。犬と戯れる少女、犬を追い、丘に登る幼い日のモンスリー。突然現れるギガントの編隊、気が付くと辺りは火の海、そして襲いかかる大津波。・・・モンスリーにこんな過去があったとは。
一方、洞穴に身を隠していたラナ。海の異変を感じ、コナンの元へと走ります。
● バラクーダ号の引き上げ阻止に向かうコナンとガル。引き上げのために浜辺に集められた村人たち。異変を知らせに走るラナでしたが、敵に見つかり捕らわれの身に。心の中で叫ぶラナ、「コナン、海を見て」。爆薬を仕掛ける中、その声に反応するコナン、「ラナが呼んでる」。その時大きく傾ぐバラクーダ号。異常に気付くコナン、おかしい…、海が静かすぎる。ダイスに助け出され、再び知らせに走るラナ。今度は声を大に叫びます。
「コナン、海を見て!」
「うん、海を見る」
すぐさまマストの天辺に登るコナン。海は遥か彼方まで引き、その先に巨大な波。
「逃げろ!津波がくる!」村人たちに叫ぶコナン。
「動くな!そんなウソに騙されるとでも思っているの?」とモンスリー。銃口を向けるモンスリー、たじろぐことなく彼女に近付くコナン。その時、津波はもうすぐそこに・・・。
● 子供向けとバカにしてると、足元をすくわれる面白さ。じっとしていたのに、少しづつ揺さぶられ、最後はその反動で投げ飛ばされる感じ。例えば、今回のタイトルでもある大津波。その猛威まで、繰り返し前触れ、兆しが現れます。
モンスリーの回想シーンの大津波。潜んでいたバラクーダ号から逃げ出すダイス、途中、海に背が立つのに驚く、随分と潮が引いたなぁ。生け簀の中を覗くダイス、その鼻をかじり、騒ぎだす魚、それを見て岸辺に出るラナ、テキ(鳥)がいないことに気が付き、事の重大さに気付くラナ。海が浅くなりすぎているとコナン。何年かに一回はこのぐらい引くことがあるんじゃとガル。よい具合に潮が引いたとモンスリー。バラクーダ号が傾いで、海に落ちるドンゴロス。鼻をつまんで下に落ちるが、下にはすでに海がない。海が浅いと騒ぐ村人。そして3回繰り返される、ラナからのテレパシー。初めは空耳と言われ、黙るコナン。繰り返しコナンを呼ぶラナ。3度目、コナンはスクっと立ち上がり、一目散にマストを登ります。見るともう遥か彼方まで引いている海、そして一気に襲いかかってくる大津波。
徐々に迫る危険に、気付かない、おかしいなと思う、既に大変なことになっている、そして大慌て、大混乱。ああそういえばと見てる側も感じ、気が付くとその混乱の中に自分もいます。演出の妙。きっと気付いていない仕掛けがまだまだあるに違いない。
(O_o)