Jホラーブームってあったなぁ・・・。優香主演、輪廻 (映画)の感想です。

 

作品紹介

Jホラーシアター第2弾は《 輪廻 》。監督は《 呪怨 》の清水崇、主演は憂香。
第1弾は《 感染 》と《 予言 》。次にシリーズが選んだテーマは生れ変り。輪廻(りんね)はインド思想の根本概念の一つで、生物は永劫の間、そのカルマ(業)の応報によって生まれ変わるとする。自分も知らない前世、でもそれは今の自分と無関係ではない…。
「まわる、まわる、まわる~♪」の旋律は「う~ぅ、きっと来る♪」に負けず劣らずのインパクト。
ハリウッドよりオファーが殺到、早くもリメイクが決定・・・のはずだったが。。。
  

KARINA
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物語

昭和45年、リゾートホテルで起きた無差別殺人事件。男は従業員や宿泊客だけでなく、自分の息子や幼い娘までをも殺害、最後は自らの手で命を断った。
現代、事件の映画製作が決定、オーディションが行われる。一目見て渚( 優香 )を娘の役に抜擢する監督(椎名桔平)。その直後から少女の幻影が彼女につきまとう。
電車の中で、部屋の奥で、そして夢の中で。不気味な人形を抱える少女、それは殺された娘本人の姿だった。
事件の凄惨さを知るためにと、封鎖されたホテルに向う渚たち。監督は役者にそれぞれが殺された場所で同じポーズを取ることを要求する。役者の姿に被害者の姿がフラッシュバック、気絶する渚。気が付き廊下に出ると、そこは35年前、事件当日のホテルだった…。
 

感想

輪廻(まわる)、輪廻(まわる)、輪廻(まわる~)

《 感染 》から感じた何か。それを求め、Jホラーシアター最新作を見ることに。場所は東武伊勢崎線、松原団地駅の東武シネマ。映画で語られる惨劇のホテルと同じ、昭和テイストの映画館です。
でもこちらはまだまだ現役。予告上映が始まってから入った私。ぼんやりと見える館内、観客も数える程。ポツリポツリと座っていて、一人ぐらいこの世のものでなくても不思議ではありません。上映前から雰囲気たっぷりです。
(^_^;
映画の冒頭。封鎖されたホテルの中、彷徨うカメラ、やがて和室のひとつへ。押し入れの中に寄って行くとそこには人形。突然、その顔がつぶれ左目がはみ出します。これが怖かった。
まず人形が不気味。奈良美智が描く子供が大人なったような様相。幼い娘がどのように殺されたか、暗示するかのような破壊。一切反応のない客席も怖い、怖い。

優香が女優になりました

この映画の主な舞台は映画の撮影現場。配役が決まりカメラリハーサルが始まります。殺人鬼と化した父親から、訳もわからず逃げる娘のシーン。渚はカメラの後ろに、いるはずのない殺人鬼の姿を見ます。
「ぎゃあああ~あ!」と絶叫する渚。
この声と表情が凄い。大したシーンでないのに、その叫び声に恐怖をシンクロ(共鳴)させられます。
これがあの《 のほほん 》としている優香なのか。監督はこの映画で優香の笑顔を封印したとか。《 世にも奇妙な物語 》でしか演技を見たことのなかったので、ちょっと感動してしまいました。ネット上の評判も上々です。
映画の撮影現場の映画という設定も効果的。考えて見ると複雑。岡部広子(優香の本名)は優香として新人女優渚を演じていて、渚は父親であり殺人鬼である男に殺された娘(事件では幼女)を演じてる。それを殺戮ホテルと同じ時代の映画館で見ている私。
(その私が書いているレポートを読むあなた)まさに、まわる、まわる、まわる~♪

笑う子供

殺人鬼は法医学の大学教授、大森。その研究は人間の肉体と精神であった。あの事件はなんらかの実験だったのでは…と話は進みます。
また、もう独りの主人公、木下弥生(香里奈)。彼女も運命の糸に導かれ廃墟となったホテルへ。セットの中、殺人鬼から逃げ惑う渚。廃墟の中、ゾンビのように彷徨う被害者たち、逃げ惑う弥生。大森が凶行時、自ら撮影した8mmビデオ。この3つにより凶行現場が再現される終盤は見応えがあります。じわじわ進んで、行き止まり。あるはずのものがなく、ないものがある。3つの再現の巧みな絡み合いに、テンポが生まれ、緊迫感が溢れてきて、ぐいぐい引き込まれてしまいます。そして突如明かされる意外な事実。油断していただけに見事に足を掬(すく)われました。渚に執着する監督、少女の霊が渚にいう《 ずっといっしょだよ 》という言葉。この伏線の張り方が巧いです。
このシーン、もうひとつ気になる点がありました。それは子供の笑い声。凶行シーンの中、とても演技とは思えない、笑い声が聞こえます。
演出にしてはあまりに不自然…。気のせい?でも確かに聞こえる…。ほら、また。ボーイが刺されて、笑い。メイドが刺されて、また笑う。息子が刺されて…、今度は笑わない。幽霊にしては生命感に溢れているが…。
その正体は映画館のロビーの子供たち。《 あらしのよるに 》を観に来たのか…。切符切りのおじさん、ちゃんと注意してください。
(*_*)
 

<Jホラーシアター第1弾(1/2)>
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★[感想]感染
<Jホラーシアター第1弾(2/2)>
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薀蓄

治田さんが大森教授を演じるに当たって、清水監督が、「ビューティフル・マインド ジョン・ナッシュのこと」という(映画『ビューティフル・マインド』のモデルにもなった)ジョン・ナッシュに関するドキュメンタリーDVDを参考として手渡した
昭和45年の雰囲気を伝える場所として、福岡県八女市の土橋八幡宮とその付近の町並み(白壁が美しいらしい)が採用され、約40人の地元の人がエキストラとして参加しています。八女(やめ)市は、八女茶と仏壇と提灯が特産で、堀江貴文の実家。
殺人現場となったホテルの外観は、熊本県南阿蘇郡湯の谷温泉の阿蘇観光ホテル(2002年2月に廃業)
ホテルのセットを作るのに1億円かかっている。
メイン・キャラクターの1人である“人形”を制作したのは、木立真佐美さん。押井守監督作品『イノセンス』に出てくる人形の“ホンモノ”を作ったのもこの人

 
TVスポットにはコメディ版、コメディ(関西地区限定)版あり。映像はそのまま、ナレーションで笑わせる。
あなたの前世は?との質問に優香は「私イタリア人だったと思います。パスタ好きだし」。
 

資料

コピー:覚えのない恐怖は、前世のものかもしれない。
コピー:ようこそ、前世へ。
監督:清水崇
脚本:清水崇、安達正軌
原作:大石圭
制作:一瀬隆重
製作総指揮:濱名一哉、小谷靖
音楽:川井憲次
主題歌:《 輪廻 》扇愛奈
撮影:柴主高秀
編集:高橋信之

杉浦渚(新人女優)/ 優香
木下弥生(女子大生)/ 香里奈
松村郁夫(映画監督)/ 椎名桔平
村川忠司(渚のマネージャー)/ 杉本哲太
尾西和也 / 小栗旬
森田由香 / 松本まりか

配給:東宝
公開:2006年1月7日
上映時間:96分
製作国:日本
言語:日本語
興行収入:4.5億円

輪廻(Reincarnation) 予告 – YouTube

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参考・引用

輪廻 (映画) – Wikipedia
これはJホラーの真骨頂かもしれない、とにかく怖い「輪廻」|ゾンビの数だけ抱きしめて
映画『輪廻』をもっともっと楽しむための9項目 海から始まる!?/ウェブリブログ
映画「輪廻」ネタバレあらすじ結末 | hmhm
三匹の迷える羊たち : 映画感想「輪廻」

更新履歴

4稿)2017年08月23日、シネマドローム
3稿)2015年05月06日、シネマドローム
2稿)2011年06月30日、シネマパレード~隼
初出)2006年01月23日、東京つまみ食い