深キョンの演技を見直す終盤、下妻物語の感想です。

 

作品紹介

嶽本野ばらの同名小説「下妻物語」を映画化。
ロリータファッションに身を包む、超個人主義少女・竜ヶ崎桃子役に深田恭子、レディース『舗爾威帝劉(ポニーテール)』所属のヤンキー娘・白百合イチゴ役に土屋アンナ。
監督は「サッポロ黒ラベル」スローモーションの卓球篇、「NTT東日本」のガッチャマンなどを製作した中島哲也。
 
 

 

物語

 
・・・「忙しい、今?」「これから集会だけど」「会いたいよ、イチゴ」「行くぜ!どこでも行ってやるぜ!」・・・

 


  
 

感想

わたし根性ねじまがってまーす

初めに驚くのが主人公《桃子》の性格。服装から想像される、優雅で大人しい受け身の女性のイメージをみごとに裏切ってくれます。実はファッション以外は冷め切っている超個人主義。あまりに周りとかけ離れた趣味と性格で、友達は一人もいない、ほしがらない孤高のティーンエイジャー。
(だからあの格好ができるという説明になるほど)

彼女のナレーションで語られるJASCOと下妻住民の蜜月関係。故郷ヤンキーの街「尼崎」。父と母の馴れ初め。ベル○ーチ、ユニバー○ル・ス○ジオ、バッタモン事件。そしてあこがれの関東圏、「下妻」へ。

その毒気はまるで霧吹きで吹き付けられたようにじんわりと染込んできます。離婚する母親の説得を聞かず、ダメ人間の父の元に残るのは、その方が面白そうだから。重力さえ縛り付けておけず、常に浮遊している桃子。その個性には圧倒されます。
 
 


 
 
行くぜ!どこでも行ってやるぜ!

桃子が売り出した《 ベル○ーチ 》のバッタもん。買いに来たのはピンクの改造原チャリに特攻服、紫の口紅、ツバを吐き、眼(ガン)を飛ばす、もう一人の主人公、白百合イチゴ。見た目そのまま、凄(すご)んでます。

でもバッタモンを素直に信じるあたりは桃子より遥かにPure。なぜか桃子を気に入るイチゴ。でも逆らうとヘッドバットが炸裂します。話は苛(いじ)められてた頃のイチゴと亜樹美(舗爾威帝劉の頭(小池栄子似合い過ぎ))の出会いや、パチンコ屋にふと現れた一角獣の龍二(阿部サダヲ)への憧れと失恋。
(^^;

不良界の超カリスマ「妃魅姑(ヒミコ)」、伝説の刺繍職人。反発する二つの個性と二人の間に生まれる友情。そして最後の思わぬ展開。ちょっと深キョンの演技を見直します。
 
 

 
 
ジャパニーズ・スタイリッシュムービー

このタッチはどこかで・・・。と思ったら《スナッチ》でした。遊び心一杯の映像、ちょっとスタイリッシュ。監督は中島哲也と言う人なのか、面白い。《 20世紀のCM 》でも書きましたが、サッポロ黒ラベルのCMは秀作でした。

冒頭、桃子が乗ったスクーターが八百屋の車に衝突。宙高く舞う桃子。フリルのポケットから落ちるパチンコの玉。そして、下妻物語終わりの文字。場内に漂う唖然とした雰囲気が忘れられません。

下妻という町をJASCO、1点で語ってしまう強引さもいい。宮迫博之、篠原涼子、阿部サダヲ、生瀬勝久、樹木希林といった豪華サブキャストの使い方もうまいです。それに水野晴男には笑いました。

タイムマシンにお願い

観たのは日比谷シャンテシネ2。これはまさしく渋谷で観るべき映画だったのに・・・失敗。渋谷ではロリータファッションに身を包み、ウンコ座りで、タバコぷかぷかしてるリアル桃子達が見れたとか。日比谷は観客にカップルはいなく、女性のふたり連れがほとんど。前の方の席を陣取った私ですが、近くにサラリーマンが集まって来てしまったのも残念でした。
(==;

薀蓄

メーカー名のベルサーチを「ベル○ーチ」などと音声を加工しているシーンがいくつか散見されるが、これは権利関係の問題によりこのような修正がされている。許可を得ているジャスコ(現・イオン)などはそのままジャスコとして放映されている。
原色を強調、パステルカラーのトーンを多用し、人物へのサイドからのライティングや、コミックのアニメーションを挿入するなどの新奇手法によって、アン・リアルでオリジナルな映画空間を創出している。
DVDには、映画を見ながら撮影秘話を語る音声コメンタリートラックが用意されており、主演の深田恭子・土屋アンナをはじめ、監督・スタッフなどにより、多くの撮影エピソードが語られている。
嶽本野ばらの原作の内容ほぼ踏襲しているが、少し違いがある。大きな違いは、イチゴがレディース仲間と対立するきっかけである。原作では、桃子が刺繍を入れた新作ワンピースの撮影のためのモデルが使えなくなって、イチゴが代わりにモデルを務めたことにより、集会に行けなかった出来事が対立のきっかけになっている。このエピソードを省略していることで、エンディングでのイチゴのモデルデビューが唐突で不自然なものになってしまっている。
この年度の主な映画祭(報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞、ヨコハマ映画祭、キネマ旬報ベスト・テン、毎日映画コンクール、東京スポーツ映画大賞、ブルーリボン賞、日本アカデミー賞)において、各分野の賞を受賞した数を足し合わせた時に、主演女優賞においては深田恭子の3賞(2位は、宮沢りえの2賞)、新人賞においては土屋アンナの5賞(2位は、柳楽優弥の4賞)が最大であった。
原作者嶽本野ばらは男。数ある作品の中でも《 下妻物語 》は彼の思い入れのある作品。映画化の際、中島監督が『お嬢さんを下さい。きっと幸せにします』と懇願に懇願を重ねてきたので「根負けして渋々、お嫁に出すことにしました」と語っている。

資料

原題:Kamikaze Girls
コピー:わたし根性ねじまがってまーす
コピー:桃子とイチゴの、あまくない友情!
監督:中島哲也
脚本:中島哲也
原作:嶽本野ばら
制作:近藤邦勝
製作総指揮:大里洋吉
音楽:菅野よう子、Tommy heavenly6
撮影:阿藤正一
編集:遠山千秋

竜ヶ崎桃子(ロココロリータ娘) / 深田恭子
白百合イチゴ(下妻最強レディース) / 土屋アンナ
桃子の父 / 宮迫博之
桃子の母 / 篠原涼子
桃子の祖母 / 樹木希林
一角獣の龍二 / 阿部サダヲ
亜樹美(舗爾威帝劉の頭) / 小池栄子
八百屋の若旦那 / 荒川良々
BABY,THE STARS SHINE BRIGHTの社長 / 岡田義徳
パチンコ屋店長 / 生瀬勝久

配給:2004年5月29日
公開:2004年5月29日
上映時間:102分
製作国:日本
言語:日本語

興行収入:6.2億円

'Kamikaze Girls' (下妻物語 – Tetsuya Nakashima – Japan, 2004) English-subtitled trailer – YouTube


 

本編を観るには・・・


下妻物語(Blu-ray Disc)
( オムニセブン )

( Yahoo! )

 
 

参考

下妻物語 – Wikipedia
下妻物語ロケ地めぐり
下妻物語
海外の反応 -『下妻物語』-: とりいそぎ。

更新履歴

4稿)2017年08月01日、シネマドローム
3稿)2015年03月28日、シネマドローム
2稿)2010年09月01日、シネマパレード~隼
初出)2004年07月26日、東京つまみ食い